広葉樹
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広葉樹とは、樹木の種類の一種。ただしヤブツバキなど照葉樹と呼ばれて区別される樹種や硬葉樹と呼ばれて区別される樹種もある。
概要[編集]
その名の通り、針葉樹のように葉が尖っておらず、葉が広がっている。主な種類はサクラやケヤキやニレなど。
日本の自然林は、本州以南の潜在植生はヤブツバキ帯とされ、いわゆる里山もほとんど広葉樹林である。広葉樹は落葉樹であることも多く、広葉樹の森は日の明かりが入りやすいため、生き物が生息しやすい。また、その落ち葉は腐葉土として農地の土質改良にも用いられる。
針葉樹との違い[編集]
- 葉の形が異なる。 針葉樹は葉が針のように細長く、広葉樹は葉が広く、針葉樹に比べて、広葉樹は空間的に広がる傾向がある。
- 広葉樹のほうが針葉樹より幹の材質は硬い。
- 空隙率は広葉樹で低く、針葉樹は高い。
- 広葉樹の薪のほうが針葉樹の薪より火がつきにくい。広葉樹は針葉樹に比べ長く燃える。ただし乾燥すると硬くて斧が立たなくなるので、切ったら適当な長さに切ってから割り、薪小屋で雨が当たらないように保存し半年くらいは乾燥させるのが肝要である。
- 広葉樹は水分を多く含むため寒冷地では水分が凍ってしまって「氷割れ」を起こしてしまうため育たない。
- 広葉樹の朽木は椎茸などのキノコを多く実らせる。
これらの違いは木材の質によるところも大きい。木材はセルロースとリグニン、接着剤にあたるヘミセルロースからなり、周辺部は「しらた」と呼ばれるセルロース分の多い部分、中心部は「あかみ」と呼ばれるリグニン分の多い部分に解れ、キノコにもセルロース分解菌とリグニン分解菌に分かれるため「白ぐされ」「赤ぐされ」では菌が違う。そのため着生菌や菌根菌はそれぞれ棲み分けている。なお、「カシ」は常緑樹とされるが、備長炭の材料として知られるウバメガシは落葉する。