小アジア
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小アジア(しょうあじあ、Asia Minor)とは、西アジアの西端、黒海とエーゲ海と地中海に三方を囲まれたトルコの大半を占める半島部のことである。面積は約52万5000平方キロメートル。トルコ名ではアナドル。別名はアナトリア(Anatolia)という。小アジアとは「小さな日の出」を意味する。
概要[編集]
アジアとヨーロッパを結ぶ重要な軍事的要衝にあたるため、紀元前20世紀のヒッタイト古王国の時代からこの地域では死闘が繰り広げられた。また東西の文明の交流地として多くの国家が繁栄しては興亡を繰り返した。紀元前が終焉する頃まではアミソス(現在のサムスン)とタルスス川を結ぶ線から西側をアジアと呼んでいたという。しかし世界観の拡大によって地中海東岸部より東も広くアジアと呼ばれるようになった。小アジアと呼ばれるようになったのは5世紀頃であり、当時のキリスト教の聖職者、学者であるオロシウスによって考案されたと言われている。
もともとアジアとはエーゲ海の東側の地域をそう呼んでいたのであるが、次第にアジアが広い領域であることがわかりだしたのでアジアを指す地域が不明瞭になってしまった。そこで広義のアジアを「アジア」とし、エーゲ海の地域すなわち現在のトルコ周辺を小アジアと呼ぶようになったと言われている。