寺子屋
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寺子屋(てらこや)とは、近世(江戸時代)における庶民の教育機関のことである。
概要[編集]
寺子屋は、近世前期すなわち江戸時代前期にはその数はまださほどでもなく、数万を数えるまでに増加したのは近世後期までかかることになる。ただし、起源自体は中世の寺院における世俗教育までさかのぼる。
教科書に使用されたのは往来物で、主に読み書き、算盤を教育内容とした。寺子屋の師匠には武士・医師・僧侶・神官・名主などがなった。月謝は盆暮れや五節句に金納や物納の形で納めるなど納め方は多様であった。寺子屋の増加数に示されているように近世後期の庶民の教育に対する情熱の高まりが、幕末を経て明治時代を迎えると近世日本の急成長の背景にまでつながった。寺子屋は明治時代以後は小学校にまで繋がった。
学年はいわゆる無学年制である。入学時期は時期や地域による差はあり、建前は随意だったが、江戸時代前期は概ね、6歳時の旧暦2月の初午の日とする場合が多く、幕末期には芸事同様に「6歳の6月6日 (旧暦)」とした場合が増加していた。
関連項目[編集]
- 日本教育史
- 菅原伝授手習鑑 - 寺子屋を舞台にした「寺子屋の段」が有名
- 日曜学校
- 藩校
- 郷学 - 交代寄合など藩に満たない知行地の教育機関
- 私塾
- 書堂 - 朝鮮半島の寺子屋に相当する教育機関
- リテラシー