地理歴史
地理歴史(ちりれきし)とは、高等学校における教科の一つである。
概要[編集]
小中学校の社会科で取り扱う内容のうち、地理分野と歴史分野を内包する。地理と歴史について学習する教科である。1993年度までは高等学校でも社会科の教科が存在し、地理・歴史・公民を内包していたが94年度実施の教科再編により地理歴史と公民に分割され、以降高等学校における社会科は生徒・教職員の間で地理歴史・公民を総合する通称として使われている。
各科目[編集]
現行[編集]
2018年公示の学習指導要領では、全員必修の地理総合・歴史総合、選択科目の地理探究・日本史探究・世界史探究へと再編され、2022年度入学者より学年進行で実施される[注 1]。
高等学校卒業程度認定試験も2024年度実施分より地理総合・歴史総合が必須となる。
歴史総合[編集]
歴史総合は日本と世界の近現代史分野を中心とした内容を学ぶ。旧来の科目で特に3年生にかかりがちだった近現代の歴史に比重を置き、近隣諸国の学生生徒と比べ関心が薄いとされる歴史認識の向上に繋げている。
地理総合[編集]
地理総合は地理の基礎と地図や地理情報システムの活用といった内容を学ぶ。一部は公民の旧・現代社会の内容を内包している。
日本史探究/世界史探究[編集]
日本史、世界史のそれぞれをより深く学ぶ。旧課程の日本史B、世界史Bに相当。
地理探究[編集]
地理をより深く学ぶ。旧課程の地理Bに相当。
旧課程以前[編集]
地理および日本史と世界史を学ぶ。各分野でA、Bの科目に分かれ、1994年度入学者から世界史はA、Bいずれか全員必修で、日本史と地理はどちらかのA、Bを少なくとも1つ選択履修する形を取っており、2021年度入学者が卒業予定の2023年度[注 2]まで適用される。
大学入学共通テストは2025年実施分のみ、旧課程の科目を出題する移行措置が実施される。
その他[編集]
旧制中学校等、旧制中等教育学校でも、歴史、地理の科目から構成される教科があった。