国際主義労働者全国協議会
国際主義労働者全国協議会(こくさいしゅぎろうどうしゃぜんこくきょうぎかい)は、革共同系の新左翼党派。通称はNCIW[1]、労働者の力[2]。
組織[編集]
- 指導者:織田進(2023年死去)[2]
- 拠点:労働者の力社(東京都台東区浅草1-18-3遠藤ビル3F-B)[3]
- 機関紙誌:機関紙『かけはし』(週刊)。2009年9月より機関紙『労働者の力』を停刊し、日本革命的共産主義者同盟(JRCL)と機関紙『かけはし』を共同で編集、発行している[4]。
成立経緯[編集]
日本革命的共産主義者同盟(第四インターナショナル日本支部)の分派の一つ。第四インター日本支部は1985年11月に多数派の「レーニン主義派」と少数派の「プロレタリア派」に分裂した。「レーニン主義派」からは1987年5月に「第四インター・女性解放グループ」、1988年2月に「プロレタリア民主主義派」が分派した。「プロレタリア派」からは1987年12月に「第四インターナショナル日本支部再建準備グループ」(通称:MELT)が分派した[5]。
「プロレタリア派」が[6]、1989年9月に「第四インターナショナル日本支部全国協議会」を結成した。1991年に「国際主義者労働者全国協議会」へと名称を変更した[7]。この名称変更は、第四インター日本支部が1991年2月に第四インターナショナル第13回世界大会で「女性差別問題等の組織内問題を抱えている日本支部の存在を認めない」[8]との決議を受け、支部資格を失ったことに対応したものである(第四インター日本支部は日本革命的共産主義者同盟(JRCL)に改称した)。その後、JRCL、NCIW、MELTの3組織が支部ではなくオブザーバーとして第四インターナショナルに参加している[7]。
日本支部としての活動再開[編集]
2009年9月からJRCLとNCIWは機関紙『かけはし』を共同で編集、発行している。そのため両組織は合わせて「かけはしグループ」と呼ばれることがある。
JRCLとNCIWは『かけはし』第2644号(2020年12月7日)に共同コミュニケ「第四インターナショナル日本支部としての活動再開にあたって」(2020年11月26日)を掲載し、第四インターナショナル日本支部としての活動を再開することを発表した。2018年の第四インターナショナル第17回世界大会の後、JRCLとNCIWは2020年春に予定されている国際委員会に対して、両組織で構成される「第四インターナショナル日本協議会」を日本支部として承認することを要請した。国際委員会はCOVID-19のため開催中止となったが、その後、第四インターナショナル・ビューローから「第四インターナショナル日本協議会」を日本支部として承認すると決定したとの連絡があったという[9]。
環境社会主義[編集]
NCIWは第四インターナショナルのシンパ組織と自己規定し、第四インター日本支部の再建を目指し、環境社会主義を掲げている[7]。
2004年に除名[10]されたとされる佐々木力(科学史家・当時東大大学院教授)は、『科学論入門』(岩波新書、1996年)、『科学技術と現代政治』(ちくま新書、2000年)、『21世紀のマルクス主義』(ちくま学芸文庫、2006年)、『反原子力の自然哲学』(未来社、2016年)などで環境社会主義を主張している。
出典[編集]
- ↑ 国際主義労働者全国協総会コミュニケ/「言論を暴力に結びつけない社会を」/コラム「架橋」 かけはし2016年11月21日号
- ↑ a b 「かけはし」組織統合への踏み込みと「トロツキズム」の清算 第四インタナショナル中央書記局(2005年6月)
- ↑ ホーム 労働者の力
- ↑ 川端康夫 『労働者の力』紙停刊、共同機関紙『かけはし』発行に当たって 新たな21世紀の反資本主義左翼政党形成をめざそう 労働者の力第232号(2009年7月10日)
- ↑ 大津忠雄「JRCLの目指すものとは」社会運動研究会編著『別冊治安フォーラム 過激化する社会運動~その脅威と実態』立花書房、2013年
- ↑ 第四インターナショナル日本支部全国協議会 「14回大会」とその決定を認めない 声明 「14回大会」とその決定を認めない 労働者の力第2号(1989年10月10日)
- ↑ a b c 国際主義労働者全国協議会の紹介 労働者の力
- ↑ 警備研究会『わかりやすい極左・右翼・日本共産党用語集〔四訂〕』立花書房、2012年、137頁
- ↑ 第四インターナショナル日本支部としての活動再開にあたって かけはし、2020年11月26日
- ↑ 労働者の力第181号(2005年4月10日) 労働者の力