八街児童5人死傷事故

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八街児童5人死傷事故
場所千葉県八街市八街は2の11
日付2021年6月28日
負傷者3人
犯人60歳の男性

八街児童5人死傷事故(やちまたじどう5にんししょうじこ)とは、2021年6月28日午後3時半に発生した交通事故である。場所は千葉県八街市八街は2の11。この事故で5人の児童が死傷する大事故となった。

概要[編集]

事故について[編集]

2021年6月28日午後3時30分、八街市の市道で歩いて下校中の八街市立朝陽小学校の児童の列に、前から来たトラックが突っ込んだ。この事故により児童5人が巻き込まれ、うち男児2名(小学3年生の男児・8歳、小学2年生の男児・7歳)が死亡、1人(小学3年生の女児・8歳)が意識不明の重体、2人(小学2年生の男児・7歳。小学1年生の男児・6歳)が重傷を負った。現場は幅およそ6.9メートルの見通しの良い直線道路であったが、歩道やセンターラインはない。

犯人は東京の鉄筋加工会社Nの子会社の運営会社に勤務するUで、当時60歳。6月28日午前6時頃に千葉県市川市内にトラックで資材を運搬した後、1度会社に戻ってその後、東京都江戸川区内に資材を運んで再度戻る途中だった。Uは千葉県警によると呼気から基準値をはるかに超えるアルコールを検出し、酒気帯び状態だったとされている。千葉県警は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)の疑いで、トラック運転手のUを現行犯逮捕した。千葉県警は危険運転致死傷の容疑の適用も視野に入れているとされている。

事故現場では児童のものと見られる荷物が散らばり、騒然となっていたとされている。事故現場は犯人のUが勤務する会社のわずか200メートル手前であった。被害者の出た学校は翌日から臨時休校の措置が取られた。

犯人について[編集]

Uは飲酒のためか、意味不明の発言をしている。Uは「左にハンドルを切ったら電柱にぶつかり、そのまま子供たちの列に突っ込んでしまった」「人を避けるためにハンドルを切った」などと供述しているが、防犯カメラの映像などで人が飛び出すのは確認されていないとされている。Uは飲酒について「(会社に)帰る途中に飲んだ」などと飲酒を認める供述をしている。なお、事故現場に目立ったブレーキ痕の痕跡は存在しなかった。

Uのトラックは最大積載量が7.4トンの大型で、自家用の「白ナンバー」で、貨物自動車運送事業法に基づく乗車前の検知器による検査は義務付けられておらず、Uが勤務する会社もアルコール検査は実施していなかった。なお、Uの両親はいずれも事故時点で健在。母親は80歳代である。

  • 6月30日、千葉県警はUを送検し、現行犯逮捕時に適用した自動車運転死傷行為処罰法の過失傷害を、法定刑がより重い危険運転致死傷に切り替えた。
  • 7月19日、千葉地方検察庁は、Uを自動車運転死傷行為処罰法第3条に違反し、危険運転致死傷罪にあたるとして、起訴した。

裁判[編集]

令和4年(2022年3月25日千葉地裁はUを「危険性を顧みたい運転態度は最悪で、強い非難に値する」として、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷罪)により、求刑懲役15年に対し、懲役14年(裁判長・金子大作)の判決を言い渡した。

影響[編集]

アルコール検査の義務のない白ナンバーによるこの事故を受け、社有車として自動車を保有する企業に対してアルコール検知器によるアルコール検査が義務付けられることになった。 しかしこの半導体不足の中、全国の事業者がアルコール検知器を一斉に購入した結果当然のごとく在庫が切れ、2022年10月の義務化に間に合わない事態となった。 そのため警察庁も2022年9月にやむを得ず延期を表明。具体的な日時が示されないものの、当面の間安全運転管理者の目視による飲酒確認の義務化にとどまっている。

関連項目[編集]