二人称で書かれている小説
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一覧[編集]
刊行年 | 作者・タイトル | 備考 |
---|---|---|
1957年 | ミシェル・ビュトール『心変わり』 | フランス五大文学賞の1つ「ルノードー賞」を受賞している。 |
1960年 | 倉橋由美子『パルタイ』 | デビュー作 |
1961年 | 倉橋由美子『暗い旅』 | ビュトール『心変わり』にインスパイアされている。 |
〃 | 都筑道夫『やぶにらみの時計』 | 長編ミステリーで、全編が二人称で記述されているのはかなり珍しい。 |
〃 | シオドア・スタージョン『きみの血を』 | 最初と最後の一部のみ二人称。 |
1962年 | カルロス・フエンテス『アウラ』 | メキシコ文学 |
1967年 | 大城立裕『カクテル・パーティー』 | 芥川賞受賞作。前半は一人称(私)、後半は二人称(お前)という構成。 |
1971年 | 清岡卓行『フルートとオーボエ』 | |
1973年 | 安部公房『箱男』 | ごく一部、「Cの場合」の章。 |
1979年 | イタル・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』 | イタリア文学。メタフィクションの古典的作品としてよく言及される。「あなたはイタロ・カルヴィーノの新しい小説『冬の夜ひとりの旅人が』を読み始めようとしている。」という書き出しで始まる。 |
1984年 | 山口泉『聖女県』 | |
〃 | ジェイ・マキナニー『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』 | |
1987年 | 阿刀田高『家』 | 短編集『恐怖同盟』に所収 |
1990年 | 竹本健治『カケスはカケスの森』 | |
1993年 | 辻仁成『ゴーストライター』 | 『グラスウールの城』所収 |
1994年 | 法月綸太郎『二の悲劇』 | ミステリー小説。一部のパートが二人称で書かれているが、全体的には三人称。 |
〃 | 山口雅也『「あなたが目撃者です」』 | 短編集『ミステリーズ』所収 |
1995年 | 菅浩江『竦む女』 | |
1997年 | 北村薫『ターン』 | |
1999年 | テッド・チャン『あなたの人生の物語』 | ネビュラ賞中長編小説部門、スタージョン賞を受賞。2017年の映画『メッセージ』 |
2000年 | 池澤夏樹『花を運ぶ妹』 | |
〃 | 柄刀一『マスグレイヴ館の島』 | ミステリー |
2001年 | 高行健『ある男の聖書』 | 中国文学 |
2002年 | 村上春樹『海辺のカフカ』 | ところどころ、二人称が使われていなくもない。 |
2002年 | 多和田葉子『容疑者の夜行列車』 | 伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞を受賞している。 |
〃 | 宮部みゆき『あなた』 | |
〃 | 式田ティエン『沈むさかな』 | デビュー作。第1回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞している。 |
2003年 | 重松清『疾走』 | |
〃 | アティーク・ラヒーミー『灰と土』 | アフガニスタンの公用語のひとつ「ダリー語」で書かれている。処女作。 |
〃 | 森健『鳥のようにドライ』 | 雑誌『群像』2003年12月号に掲載。書籍化はされていない。 |
2004年 | 大城立裕『窓』 | |
2005年 | 浅暮三文『穴』『これはあとがきではない』 | 短編集『実験小説ぬ』所収 |
2006年 | ジーン・ウルフ『デス博士の島その他の物語』 | |
〃 | ローリー・リン・ドラモンド『銃の掃除』 | 短編集『あなたに不利な証拠として』所収 |
2009年 | 芦辺拓『裁判員法廷二〇〇九』 | |
2010年 | 平山夢明『枷(コート)』 | 短編集『ミサイルマン』所収 |
〃 | 絲山秋子『妻の超然』 | |
2012年 | 津原泰水『バレエ・メカニック』 | |
2013年 | 藤野可織『爪と目』 | 芥川賞受賞作 |
2022年 | 実石沙枝子『きみが忘れた世界のおわり』 |
ちょっと関係するかもしれないもの[編集]
- 佐々木敦『あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生』(ISBN 978-4766421620) - メタフィクションならぬパラフィクションを提唱する文学評論書。