ロケット弾
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ロケット弾 (ろけっとだん)は、自身が持つ固体燃料である火薬の燃焼で発生する火薬ガスの反動で飛翔して目標物を破壊する兵器である。
名称[編集]
単にロケットと言われるほか、ロケット砲とも言われる。大日本帝国陸軍は「噴進砲」とも言った。
概要[編集]
先端に信管と爆薬、後部に推進火薬と軌道安定板を備える火工品である。大砲から発射される砲弾と異なるのは自身に推進火薬を持つため、大がかりな発射装置が不要であることである。ミサイルと異なるのは誘導装置がないことである。以上の理由により安価に生産できる長所がある。ただし、ロケットの推進が不安定で、誘導装置がないことから命中率が低く、そのために大量に発射させて面への攻撃とすることで短所を補っている。弾体内に推進薬があるため、破壊力となる炸薬量が少なくなるが、ノイマン効果によって炸薬量が少なくなっても破壊力が減少しなくなった
歴史[編集]
9世紀の中国で発明された火薬は当初は狼煙に、やがて火煎という兵器に発展した。これは馬を驚かせて遊牧民の侵入に対抗した。モンゴルは火薬で大量の矢を飛ばす兵器を投入した。この技術は火薬と共にイスラム世界やモンゴル帝国によってヨーロッパに伝わったが、大砲の登場とその発展によって衰退した。しかし、インドでは大砲に代わって発展し、侵入してきたイギリスは大損害を受け、イギリス軍は後にロケット弾を扱う部隊が登場させた。英米戦争にも用いられ、その描写が星条旗 (アメリカ合衆国国歌)にも表されている。第二次世界大戦では軍用機に搭載され、地上攻撃、艦船攻撃、通商破壊に使用された。また、発射装置が安価であることから多数用意して、短時間に目標地に多数打ち込むことも行われた。これは特に上陸作戦で、上陸部隊の支援として行われた。