レッサーパンダ

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レッサーパンダ
Lesser Panda.jpg
円山動物園のシセンレッサーパンダ
分類
動物界
脊索動物門
哺乳綱
食肉目
レッサーパンダ科
レッサーパンダ属
レッサーパンダ
名称
学名Ailurus fulgens
Cuvier, 1825
和名レッサーパンダ
英名Red panda
Lesser panda
保全状況
IUCNレッドリスト絶滅危惧 (IUCN 3.1)
ワシントン条約附属書I

レッサーパンダは、食肉目レッサーパンダ科に属する哺乳類の一種、もしくはレッサーパンダ属に属する種の総称である。

形状[編集]

体長は50~65cmで、尾長 30~50cm。体重3~6.2kg。

毛は、赤褐色で、腹側は黒く、顔のまわりや口もとなどには白い毛が生えている。

尾は、太くて、赤褐色と淡色の輪模様がある。

前足には大きな爪があり、頭は、丸くて吻は短い。

耳は比較的大きく、毛は、長くふさふさしていて光沢がある。

生態[編集]

ネパールブータン中国(四川省雲南省)の森林や竹林に分布している。

夜行性で、タケや果実、小鳥、小哺乳類、昆虫を食べる。

通常は、単独で生活しているが、繁殖期や子育て期はペア・家族で過ごす。

肛門の近くに臭腺があり、そこから出る分泌物で、縄張りを主張する

妊娠期間は、約130日。春に1~2頭の子を産む。

性質は温和だが、触れられると嫌がる。

分類[編集]

レッサーパンダは、食肉目レッサーパンダ科に属する。過去には、アライグマ科に分類されるという説もあった。

本種には2亜種がいるとされているが、亜種ではなく種に値するという研究もある。

種類[編集]

ニシレッサーパンダ Ailurus fulgens fulgens
レッサーパンダの模式亜種。「ネパールレッサーパンダ」とも。
ネパールブータンなどの竹林に生息する。
シセンレッサーパンダより、小型で、顔は白っぽく、尾の縞模様ははっきりしていない。
日本では、熱川バナナワニ園のみで見ることが出来る。
シセンレッサーパンダ Ailurus fulgens refulgens
中国四川しせん省や雲南うんなん省の山岳地帯に生息している。
ニシレッサーパンダと比べると、大形で、顔の毛が赤っぽく、尾の縞模様がはっきりしている。
日本にいるレッサーパンダは、ほぼシセン亜種である。

人間との関係[編集]

飼育[編集]

本種は、よく動物園で飼育される。

レッサーパンダが飼育されている世界中の動物園の内、日本の動物園での飼育数が最も多い。

名称[編集]

元々は、「パンダ」というとレッサーパンダのことを指していた。パンダという名前は、ネパール語で、「竹を食べる者」という意味である。

1869年、「ジャイアントパンダ」が発見され、次第にそっちの方が有名になって行き、現在ではパンダというと「ジャイアントパンダ」を指す事が多い。

そして、元々パンダと言われていた動物には、小さいパンダを意味する「レッサーパンダ」と呼ばれるようになった。然し、「レッサー」は「劣った」という意味でもあるため、近年では“Red Panda“と呼ばれることも多い。

中国語でもレッサーパンダは、「小熊貓シァォ シィォン マオ[注 1]」と呼ばれ、「ショウパンダ」という和名もある。

脚注[編集]

注釈
  1. 「熊貓」は“パンダ“の意
出典