ブラックホール
ブラックホールとは、宇宙に存在する天体。極めて高密度で、極度に重力が強いため、光さえ脱出することができない天体である。
概要[編集]
光を発さないので直接観測することが出来ないが、様々な検証によってその存在が証明された。
重力波を直接検出できる装置の完成により、理論的にブラックホール同士が衝突する際に発せられるとされていた重力波が直接検出され、ブラックホールの直接の存在証明になったと一時期話題になった[1]。
ブラックホールに吸い込まれた人間はどうなるのか[編集]
実験する訳にもいかないので思考実験止まりだが、例えば足からブラックホールに吸い込まれた場合、頭側と足側で引っ張られる強さが違うので、足が引き伸ばされると考える人もいる。
シューメーカー・レヴィ第9彗星(通称「SL9」)のようにバラバラに分解されて中心に落ちていくと考える人もいる。
ブラックホール情報パラドックス[編集]
詳細は[1]を参照。
- 人間が2つに物理的ではない分裂をして、一方は燃えて灰になり、もう一方は、無傷のままブラックホールの中に落ちていくという主張もある。[2]
- この主張においては、吸い込まれる人間を外から観測した場合、吸い込まれる人間が、事象の地平面に向かって徐々に加速しながら近づいていき、近づくにつれ、体は伸びたり歪んだりして見えるようになり、さらに事象の地平面に近づくと、動きが徐々に遅くなるように見える。そして、事象の地平面に到着した頃には、吸い込まれる人間が、歪んだ状態で一時停止ボタンを押したかのように見え、ホーキング放射の熱で非常に遅い速度で灰になっていく姿が見えるというものである。[2]
- 一方、吸い込まれていく人間側から見ると、真っすぐブラックホールに向かって近づいていく場合かつブラックホールが大きい場合は、衝撃や揺れを感じたり、体が歪んだり、時間が遅くなったり、ホーキング放射の熱で体が燃えたりはしない。[2]これは、ブラックホールに向けて自由落下しているからであり、落下していく本人が重力を感じることもないとのことである。[2]外部から見ると、事象の地平面には壁が存在するように見えるわけですが、実際には壁が存在するわけでもない。また、ブラックホールが小さい場合は、人間の頭と足にかかる重力の違いから、体が縦に伸ばされるとのことである。[2]しかし、十分に大きなサイズのブラックホールでは、通常の体を形成したまま特異点まで落ちていくことが可能であるとのことである。[2]
- 外部から観察した際に起きていることは幻覚ではなく、吸い込まれていく人間の燃えカスなどは存在するとのことである。[2]量子力学的観点では、吸い込まれていく人間を観察した場合、構成する全ての情報が事象の地平面の外側に止まるとのことである。[2]
- 一方、実際にブラックホールに吸い込まれる側は、事象の地平面で燃え尽きるわけではなく、楽々通過できる。[2]
- この矛盾を「ブラックホール情報パラドックス」という。[2]解明方法もいくつか主張されている。[2]
- 結論として、ブラックホールに関しては大きな謎が残っており、ブラックホールに吸い込まれると何が起こるのかはまだ誰も知らないとのことである。[2]
もしブラックホールの質量が減ったら、中性子星になるのか?[編集]
蒸発するっていう説を唱えたのはホーキング博士である。
超大質量ブラックホール[編集]
詳細は「jawp:超大質量ブラックホール」を参照
銀河(大文字の "Cosmos" ではなく小文字の "cosmos"。「小宇宙」ともいう。カール・セーガンの命名で、「私たちの銀河系は …」というセリフは一九八十年代を生きた人には思い出深い)の中心にあるブラックホール。質量が太陽の105倍から1010倍と、桁違いというか比較する対象間違えてない?って感じになる程である。
天の川銀河の中心にあるブラックホールはいて座A*で、恒星が公転しているんだとか。
フィクションにおけるブラックホール[編集]
- 『ブラックホール』(1978)というB級SFがあるが、「オチがつまらない」という意見もあった。
- 漫画作品のワンピースに登場する「マーシャル・D・ティーチ」の技にブラックホールがある。彼が放つブラックホールは小さいが、あらゆる物を引き寄せ、凝縮させる。
その他[編集]
これは1編集者の私見。(編集者:早朝の掃除屋さん)
外から観測できそうなものは「質量」「電荷」「角運動量」くらいしかないので、「オバケのQ太郎」になぞらえて、「ブラックホールは毛が三本」と云われる。
高速回転するとシュバルツシルト限界の中が見えるため、「裸のブラックホール」といわれる。いわゆる「ワームホール」はこのあたりに由来する。
また、大質量高密度の天体の周りでは空間が曲がっているので、光が真っ直ぐ飛んでいても周回してしまう軌道があって、それを「シュバルツシルト限界」といい、外から観測できなくなる(高速回転をしていると例外もあるらしい)。それゆえシュバルツシルト限界の内側は「不安定領域」と呼ばれるが、要するに、「どうなっているかわからん」という話でしかない。
「シュバルツシルト限界の中に何があるか」によるが、「電荷」があるらしいので中性子以外に陽子も少しは含まれているかもしれないが、なにぶん不安定領域の中の話なのでまったく根拠はない。