トルコライス
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トルコライスは、長崎県のご当地グルメである[1]。地名のトルコに由来するともされるが不明[1]。1つの皿に豚カツ、カレーピラフまたはチャーハン、スパゲッティを盛り合わせたものである[1]。
概要[編集]
トルコライスは謎の多い料理ではあるが、いくつかの手がかりはある。
- イタリアのナポリにスパゲティ・ナポリタンがないように、トルコにトルコライスはない。おそらく日本で生まれた料理であろう。
- したがって、洋食であり、丼物のフォーマットに近いワンプレート料理である。
- 現在(ケマル・アタチュルク以降の)トルコには国教は定められていないが、イスラム教徒が多いため豚はあまり利用されない。だとするとトンカツではなくビフカツを用いても「トルコライス」と謂えなくもない。明治時代には、すでにケバブを載せた「土耳古飯」があったという。
- トルコにはボスフォラス海峡があり、ヨーロッパとアジアの境界とされることがある。
これらの前提が正しいとしたら、トルコライスは「1つの皿に豚カツ、カレーピラフまたはチャーハン、スパゲッティを盛り合わせたもの」ではなく、「米(カレーピラフまたはピラフ)の上にカツとスパゲッティを載せた、丼風のワンプレート料理」という祖形ないしフォーマットがあったのではないかと考えられる。
「長崎のご当地グルメ」というのも手がかりのひとつである。「卓袱料理」「チャンポン」「中津の鶏唐揚げ」がある。さらにトルコ料理には「ピラウ」があり、アフリカにも広まっている(フランスの「ピラフ」も同根であろう)。
ハワイの名物料理としては「スパムにぎり」「ロコモコ」「ポケ・ボウル」(ハワイ風の鉄火丼である)があり、沖縄には「タコライス」がある。このあたりも手がかりのひとつである。つまり、「港湾都市にありがちな(異国情緒を意識した)無国籍ワンプレート料理の一種」ではなかろうかと思われる。それを念頭に置くと、「トルコライス」の由来とされるいくつかの説が集約されてゆくのではないだろうか。
すわわち、「“チャブ”と呼ばれる海員向け軽便食のひとつ」であり、大阪・神戸・横浜・函館などにもそれぞれの「トルコライス」があるらしい。