チック・コリア
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チック・コリア(Chick Corea、本名:Armando Anthony Corea、1941年6月12日 - 2021年2月9日[1])は、アメリカ出身のジャズピアニスト、キーボーディスト、作曲家、ミュージシャンである。なお、コリアが名前に含まれているが、韓国・朝鮮との関係はない。[2]
来歴[編集]
アメリカ合衆国東部のマサチューセッツ州チェルシーで生まれる。[2]4歳でピアノを習い始め、[2]1960年代からトランペット奏者のマイルス・デイビスらと活動を開始し、ボサノバやクラシックを取り入れた幅広い楽曲を演奏した。[3]
2006年にアメリカのジャズ界では最高の栄誉とされる国立芸術基金(NEA)ジャズマスターズ賞を受賞する。多作で知られており、グラミー賞に至っては2021年3月の発表分も含めて67回もノミネートされ、23回も受賞している(2021年2月時点)。そのため、NEAからはハービー・ハンコックやキース・ジャレットと並ぶ卓越したピアニストとして賞賛された。
作曲した数が多く、デイビスの説得で電子ピアノを演奏するようになり、多くの名アルバムを現在に伝えている。
日本人ピアニストである上原ひろみと日本武道館で共演したりもしている。上原とは40歳近くも歳が離れていたが、たびたび共演する親しい仲で、2008年1月には連名のアルバムである「デュエット」を発表したりしている。
2021年2月9日にアメリカ南部のフロリダ州タンパの自宅で死去。[1]死因はごく最近見つかった珍しい形態の癌だったという。[1]79歳没。[1]
ディスコグラフィ[編集]
リーダー作品[編集]
- 『トーンズ・フォー・ジョーンズ・ボーンズ』 - Tones for Joan's Bones(1966年録音)(Vortex) 1968年
- 『ナウ・ヒー・シングス、ナウ・ヒー・ソブス』 - Now He Sings, Now He Sobs(1968年録音)(Solid State) 1968年
- 『イズ』 - Is(1969年5月11日~13日録音)(Solid State) 1969年
- 『サンダンス』 - Sundance(1969年5月11日~13日録音)(Groove Merchant) 1972年。
のち The Complete "Is" Sessions (Blue Note) 2002年に収録。(CD 2枚組)
- 『サンダンス』 - Sundance(1969年5月11日~13日録音)(Groove Merchant) 1972年。
- 『ザ・ソング・オブ・シンギング』 - The Song of Singing(1970年4月録音)(Blue Note) 1970年
- デイヴ・ホランド、バリー・アルツシュールと共同名義, 『A.R.C.』 - A.R.C.(1971年1月録音)(ECM) 1971年
- 『チック・コリア・ソロ Vol.1』 - Piano Improvisations Vol. 1(1971年4月録音)(ECM) 1971年
- 『チック・コリア・ソロ Vol.2』 - Piano Improvisations Vol. 2(1971年4月録音)(ECM) 1972年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『クリスタル・サイレンス』 - Crystal Silence(1972年録音)(ECM) 1973年
- 『妖精』 - The Leprechaun (Polydor) 1976年
- 『マイ・スパニッシュ・ハート』 - My Spanish Heart(1976年10月録音)(Polydor) 1976年
- 『マッド・ハッター』 - The Mad Hatter (Polydor) 1978年(ハービー・ハンコックが2曲に参加)
- ハービー・ハンコックと共同名義, 『デュオ・ライヴ』 - CoreaHancock(1978年2月録音)(Polydor) 1979年(ライヴ)
- ハービー・ハンコックと共同名義, 『ハービー・ハンコック&チック・コリア・イン・コンサート』 - An Evening with Herbie Hancock & Chick Corea: In Concert(1978年2月録音)(Columbia) 1978年
- 『シークレット・エージェント』 - Secret Agent(1978年録音)(Polydor) 1978年
- 『フレンズ』 - Friends(1978年録音)(Polydor) 1978年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『デュエット』 - Duet(1978年10月23日-25日録音)(ECM) 1979年
- 『デルファイ Vol.1:ソロ・ピアノ』 - Delphi I(1978年10月26日、27日録音)(Polydor) 1979年
- 『デルファイ Vol.2:ノース・ブラジル・チック・コリア・ソロ』
- 『デルファイ Vol.3』 - Delphi II & III(1978年10月26日、27日録音)(Polydor) 1980年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『チック・コリア&ゲイリー・バートン・イン・コンサート』 - In Concert, Zürich(1978年10月28日録音)(ECM) 1980年(ライブ)
- 『タップ・ステップ』 - Tap Step(1979年12月、1980年1月録音)(Warner Bros.) 1980年
- 『スリー・カルテッツ』 - Three Quartets(1981年1月、2月録音)(Stretch) 1981年
- ジョー・ヘンダーソン、ロイ・ヘインズ、ゲイリー・ピーコックと共同名義, 『ライヴ・イン・モントルー』 - Live in Montreaux(1981年7月録音)(Stretch) 1994年(ライブ)
- ミロスラフ・ヴィトウス、ロイ・ヘインズと共同名義, 『トリオ・ミュージック』 - Trio Music(1981年11月録音)(ECM) 1982年
- 『タッチストーン』 - Touchstone (Stretch) 1982年
- 『アゲイン・アンド・アゲイン』 - Again & Again(1982年3月録音)(Elektra/Musician) 1983年
- ニコラス・エコノムと共同名義, 『On Two Pianos』 - On two pianos(1982年6月録音)(Deutsche Grammophon) 1983年(「Münchner Klaviersommer」におけるライブ)
- フリードリヒ・グルダと共同名義, 『ザ・ミーティング』 - The Meeting(1982年6月録音)(Philips) 1983年(「Münchner Klaviersommer」におけるライブ)
- フリードリヒ・グルダと共同名義, 『チック・コリア・ファンタジー(2台のピアノのための幻想曲)』 - Fantasy for Two Pianos (TELDEC) 1983年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『セクステットの為の抒情組曲』 - Lyric Suite for Sextet(1982年9月録音)(ECM) 1983年
- 『チルドレンズ・ソング』 - Children's Songs(1983年7月録音)(ECM) 1984年
- スティーヴ・クジャラと共同名義, 『果てしない旅』 - Voyage (ECM) 1984年
- ミロスラフ・ヴィトウス、ロイ・ヘインズと共同名義, 『夜も昼も』 - Trio Music, Live in Europe(1984年9月録音)(ECM) 1986年(ライブ)
- 『七重奏曲』 - Septet(1984年10月録音)(ECM) 1985年
- ボビー・マクファーリンと共同名義, 『スペイン:ボビー・マクファーリン&チック・コリア・スーパー・コンサート』 - Play(1990年6月録音)(Blue Note) 1992年(ライブ)
- 『星影のステラ』 - Expressions (GRP) 1994年
- 『タイム・ワープ』 - Time Warp (Stretch) 1995年
- ボビー・マクファーリンと共同名義, 『プレイ・アマデウス』 - The Mozart Sessions (Sony Classical) 1996年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『ネイティヴ・センス』 - Native Sense - The New Duets (Concord) 1997年
- チック・コリア・アンド・フレンズ名義, 『バド・パウエルへの追想』 - Remembering Bud Powell(1996年録音)(Stretch) 1997年
- ゲイリー・バートン、パット・メセニー、ロイ・ヘインズ、デイヴ・ホランドと共同名義, 『ライク・マインズ』 - Like Minds(1997年12月録音)(Concord) 1998年
- ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と共同名義, 『コンチェルト』 - Corea.concerto (Sony Classical) 1999年
- 『ソロ・ピアノ・パート 1:オリジナル』 - Solo Piano - Originals (Part One)(1999年11月録音)(Stretch) 2000年
- 『ソロ・ピアノ・パート 2:スタンダード』 - Solo Piano - Standards (Part Two)(1999年11月録音)(Stretch) 2000年
- トロンハイム・ジャズ・オーケストラと共同名義, 『リターン・トゥ・フォーエヴァー:ライヴ・イン・モルデ』 - Live In Molde(2000年7月録音)(MNJ) 2005年(ライブ)
- 『過去、現在、未来』 - New Trio: Past, Present & Futures (Stretch) 2001年
- 『ランデヴー・イン・ニューヨーク』 - Rendezvous in New York (Stretch) 2003年
- 『アルティメット・アドヴェンチャー』 - The Ultimate Adventure(2005年録音)(Stretch) 2006年
- ベラ・フレックと共同名義, The Enchantment (Concord) 2007年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『ニュー・クリスタル・サイレンス』 - The New Crystal Silence(2007年5月、7月録音)(Concord) 2008年
- 上原ひろみと共同名義, 『デュエット』 - Duet(2007年9月録音) (Universal) 2008年
- ジョン・マクラフリンと共同名義, 『ファイヴ・ピース・バンド・ライヴ』 - Five Peace Band Live (Concord) 2009年(ライブ。CD 2枚組)
- スタンリー・クラーク、レニー・ホワイトと共同名義, 『フォーエヴァー』 - Forever(2009年9月、11月、12月録音)(Concord) 2011年(ライブ。CD 2枚組)
- エディ・ゴメス、ポール・モチアンと共同名義, 『ファーザー・エクスプロレイションズ:ビル・エヴァンスに捧ぐ』 - Further Explorations(2010年録音)(Concord) 2012年(CD 2枚組)
- ステファノ・ボラーニと共同名義, 『オルヴィエート』 - Orvieto(2010年12月録音)(ECM) 2011年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『ホット・ハウス』 - Hot House (Concord) 2012年
- 『チック・コリア:協奏曲《大陸》、他』 - The Continents: Concerto for Jazz Quintet & Chamber Orchestra (Deutsche Grammophon) 2012)(CD 2枚組)
- 『ザ・ヴィジル』 - The Vigil (Concord) 2013年
- 『トリロジー』 - Trilogy (Universal) 2013年(ライブ。CD 3枚組)
- Solo Piano – Portraits (Concord) 2014年(CD 2枚組)
- ベラ・フレックと共同名義, Two (Stretch) 2015年(CD 2枚組)
- The Musician: Live at The Blue Note Jazz Café (Concord) 2017年(CD 3枚組)
- スティーヴ・ガッドと共同名義, 『チャイニーズ・バタフライ』 - Chinese Butterfly with Steve Gadd (Stretch) 2018年(CD 2枚組)
コンピレーション[編集]
- Inner Space(1966年)(Atlantic) 1973年
- Chick Corea Compact Jazz (Polydor) 1987年
- Best of Chick Corea(1966年-1970年)(Blue Note) 1993年
- Selected Recordings (ECM) 2002年
- Very Best of Chick Corea (Universal) 2004年
- ハービー・マンと共同名義, Herbie Mann-Chick Corea: The Complete Latin Band Sessions (Gambit) 2007年(CD 2枚組)
- 『ファイヴ・トリオ BOX』 - Five Trios (Stretch) 2007年(CD 6枚組)
- Dr. Joe (アントニオ・サンチェス、ジョン・パティトゥッチと共演)
- From Miles (エディ・ゴメス、ジャック・ディジョネットと共演)
- Chillin' in Chelan (クリスチャン・マクブライド、ジェフ・バラードと共演)
- The Boston Three Party (エディ・ゴメス、アイアート・モレイラと共演)
- Brooklyn, Paris to Clearwater (アドリアン・フェロー、リッチー・パーシェイと共演)
- 『エレクトリック・チック』 - Electric Chick(1976年~1978年)(Verve/jazz club) 2008年
サークル[編集]
- 『サークリング・イン』 - Circling In(1968年3月、1970年4月、8月録音)(Blue Note) 1975年
- 『サーキュラス』 - Circulus(1970年4月、8月録音)(Blue Note) 1978年
- 『サークル 1:ライヴ・イン・ジャーマニー・コンサート』 - Circle 1: Live in Germany Concert(1970年11月録音)(CBS/Sony) 1970年
- 『パリ・コンサート』 - Paris Concert(1971年2月録音)(ECM) 1971年
- 『サークル 2:ギャザリング』 - Circle 2: Gathering(1971年5月録音)(CBS/Sony) 1971年
リターン・トゥ・フォーエヴァー[編集]
詳細は「リターン・トゥ・フォーエヴァー」を参照
- チック・コリア名義, 『リターン・トゥ・フォーエヴァー』 - Return to Forever(1972年2月録音)(ECM) 1972年
- 『ライト・アズ・ア・フェザー』 - Light as a Feather(1972年10月録音)(Polydor) 1972年
- 『第7銀河の讃歌』 - Hymn of the Seventh Galaxy(1973年8月録音)(Polydor) 1973年
- 『銀河の輝映』 - Where Have I Known You Before(1974年7月、8月録音)(Polydor) 1974年
- 『ノー・ミステリー』 - No Mystery(1975年1月録音)(Polydor) 1975年
- 『浪漫の騎士』 - Romantic Warrior(1976年2月録音)(Columbia) 1976年
- 『ミュージックマジック』 - Musicmagic(1977年1月、2月録音)(Columbia) 1977年
- 『ザ・コンプリート・コンサート』 - Live(1977年5月録音)(Columbia) 1977年(ライブ)
- 『リターンズ:リユニオン・ライヴ』 - Returns(2008年7月~9月録音)(Eagle) 2009年(ライブ)
- チック・コリア、スタンリー・クラーク、レニー・ホワイト名義, 『フォーエヴァー』 - Forever(2009年録音)(Concord) 2011年(ライブ。CD 2枚組)※第54回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム)
- 『ザ・マザーシップ・リターンズ』 - The Mothership Returns(2011年録音)(Concord) 2012年(ライブ。CD 2枚組)
チック・コリア・エレクトリック・バンド[編集]
- 『ザ・チック・コリア・エレクトリック・バンド』 - The Chick Corea Elektric Band(1986年録音)(GRP) 1986年
- 『ライト・イヤーズ』 - Light Years (GRP) 1987年
- 『アイ・オブ・ザ・ビホルダー』 - Eye of the Beholder (GRP) 1988年
- 『インサイド・アウト』 - Inside Out (GRP) 1990年
- 『ビニース・ザ・マスク』 - Beneath the Mask(1991年録音)(GRP) 1991年
- 『ペイント・ザ・ワールド』 - Elektric Band II: Paint the World (GRP) 1993年
- 『トゥ・ザ・スターズ』 - To the Stars(2004年録音)(Stretch) 2004年
チック・コリア・アコースティック・バンド[編集]
- Summer Night-live(1987年10月録音)(Jazz Door) 1994年(ベオグラードにおけるライブ)
- 『スタンダーズ・アンド・モア』 - Chick Corea Akoustic Band (GRP) 1989年 ※第32回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス(グループ))
- 『ラウンド・ミッドナイト』 - Alive(1989年録音)(GRP) 1991年(ライブ)
- 『ライヴ・フロム・ザ・ブルーノート東京』 - Live from Blue Note Tokyo(1992年録音)(Stretch) 1996年(「ブルーノート東京」におけるライブ)
- 『LIVE』 - Live(2018年1月録音)(Stretch) 2018年(イタリアにおけるライブ。CD 2枚組)
チック・コリア&オリジン[編集]
- 『チック・コリア&オリジン』 - Live at The Blue Note(1997年12月録音)(Stretch) 1998年(ニューヨーク「ブルーノート」におけるライブ)
- 『ア・ウィーク・アット・ブルー・ノート』 - A Week at The Blue Note(1998年1月録音)(Stretch) 1998年(ニューヨーク「ブルーノート」におけるライブ。CD 6枚組)
- 『チェンジ』 - Change (Rykodisc) 1999年
TV出演[編集]
- 音遊人(みゅーじん)(テレビ東京)2005年6月24日、2005年7月15日、2005年9月9日、2006年9月30日
関連項目[編集]
- アル・ディ・メオラ
- エリック・マリエンサル
- ゲイリー・ノヴァック
- マイク・ミラー
- ヴィニー・カリウタ
- ジョン・パティトゥッチ
- スタンリー・クラーク
- デイヴ・ウェックル
- ジミー・アール
- フランク・ギャンバレ
- ジュリアード音楽院
- マイルス・デイヴィス
- ハービー・ハンコック
- 上原ひろみ
- スペイン (チック・コリアの曲)
- ゲイル・モラン
- サイエントロジー - チック・コリアの入信している宗教団体