ダイオウグソクムシ

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ダイオウグソクムシ
Giant isopod.jpg
2002年10月にメキシコ湾にて捕獲されたメスの個体
分類
動物界
軟甲綱
等脚目
スナホリムシ科
オオグソクムシ属
ダイオウグソクムシ
名称
学名Bathynomus giganteus
A. Milne-Edwards, 1879
和名ダイオウグソクムシ (大王具足虫)
英名Giant isopod
保全状況

ダイオウグソクムシとは、等脚目スナホリムシ科オオグソクムシ属に属する深海生物である。

概要[編集]

体長は、通常は20〜40㎝ほどで、過去には体長76㎝、体重1.7kgの個体も発見されている。

巨大化した理由は、分かっていないが、ゆっくり成長するからという説や、敵に襲われにくいから、栄養を貯められるためなどの説がある。

背面が丸くて、体が扁平している。

7対の歩脚と、板状の遊泳肢があり、この遊泳肢使って泳ぐ。

生態[編集]

メキシコ湾カリブ湾を含む西大西洋の水深310〜2140mに生息する。

大型魚類やクジラの死体や弱っている生物を食べるため、「海の掃除屋」と呼ばれる。

顎が強く、喧嘩すると相手に噛みつき、殻を食いちぎる事がある。水族館では、じっとしているが、野生では尾ですば早く泳ぐ。

鳥羽水族館で飼われていた「No.1(通称:1号たん)」という個体は、5年と43日も断食していたが、死亡している[1][2]

No.1を解剖したところ、胃の中は空っぽだったが、死因は不明とした。体には目立った傷は無かった[1]。胃からは淡褐色の謎の液体が発見され、液体からは菌も検出された。この菌は、酵母様真菌と呼ばれ、土の中などにもいる菌である[2]

分類[編集]

本種は、メキシコ湾の漁師が網掛かっているのを発見し、1879年にアルフォンス・ミルン・エドワーズによりオオグソクムシ属の模式種として記載された。

2022年に、ダイオウグソクムシの隠蔽種がいることが分かり、新種記載された。このグソクムシは「エノスイグソクムシB. yucatanensis」と命名されている。

人間との関係[編集]

ダイオウグソクムシは、変わった見た目である為、水族館で飼育される。

日本で初めて飼育したのは葛西臨海水族園で、『ジャイアントアイソポッド』として展示された。

台湾北部の海辺のレストランでは、茹でたダイオウグソクムシがご飯と共に提供されていることがある。

脚注[編集]

出典

関連項目[編集]