ズボン
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ズボン (ずぼん)とは、下半身に着用する衣服である。
概要[編集]
生地が両足を覆っている。腰部にはベルトを通せるようにしているほか、紐やゴムが付けられて腰のサイズと調整できるようにしてある。使われる生地は、革、合成繊維、天然繊維である。
履くときにずぼんと音がす名付けられたと言われる。
歴史[編集]
古代文明国家であった漢とローマ帝国の支配者層の正装はガウンのようなものであった。ズボンは労働者や遊牧民の衣服であった。特に中央アジアの騎馬民族は乗馬に最適なジャケットとズボンを履いた。やがて、これらの遊牧騎馬民族が周辺の国家に侵攻して占領した際、これらの衣服が広まった。モンゴル帝国やオスマン帝国がそうであった。漢民族の国家である明はガウンが正装であったが、それを征服した騎馬民族である女真族の清の正装はジャケットとズボンであった。
日本[編集]
古墳時代にズボンのような衣服が登場し、飛鳥時代に隋の官服を取り入れたが、これにはズボンがあった。平安時代には袴に変化し、江戸時代まで続いた。労働者が履く股引は江戸時代に登場し、後年まで使われた。江戸時代末期には洋服が紹介され、主に軍服として使われた。それでもズボンはあまり広まらず、昭和初期まで農村部でズボンを履いているのは駅員と教員、警察官くらいであった。それでも徴兵によって大日本帝国陸軍、大日本帝国海軍に入隊すると軍袴を履くことになった。太平洋戦争に入り、供出制度、配給制度が農村にも広まると農村にもズボンが広まった。