エドワード・シャンドラ

エドワード・"エディ・ザ・コンダクター"・シャンドラ（英語：Edward "Eddie the Conductor" Sciandra、1912年11月13日 - 2003年7月13日）は、アメリカ合衆国のマフィア幹部。ブファリーノ・ファミリーのコンシリエーレ兼代理ボス。

経歴

シチリア島モンテドーロ生まれ。ペンシルベニア北東部ファミリー（後のブファリーノ・ファミリー）の元ボスのジョヴァンニ・シャンドラの従兄弟。シャンドラ一族はアメリカでマフィアが誕生した当初からのメンバーであり、1959年にペンシルベニア北東部ファミリーのボスとなったラッセル・ブファリーノの妻キャロライナもシャンドラ一族の出身者だった。

1975年、もしくは1980年から1981年の間にブファリーノ・ファミリーの代理ボスになったとされる。1981年のペンシルべニア犯罪委員会の報告書によると、1980年にカポであることが確認され、ラッセル・ブファリーノが恐喝罪で収監中のこの1年間に代理ボスに昇格した。フィラデルフィア・ファミリーのフィリップ・テスタ、バッファロー・ファミリーのジョゼフ・トダロと会っていたことが報告されている。

1981年にカポからコンシリエーレになったとされる。ペンシルベニア犯罪委員会によると、1981年11月時点でコンシリエーレだった。ファミリーのニューヨークの事業を監督し、高利貸し、スポーツや数字のブックメーカー、偽造品の販売に取り組んだ。またニューヨークとカリフォルニアのエンターテインメント業界、特にミュージック・コーポレーション・オブ・アメリカ（MCA）とその子会社のユニバーサル・ピクチャーズと長い付き合いがあった。キックバックと引き替えにユニバーサル・ピクチャーズのフィルム編集・フィルム加工の仕事をある企業に紹介したとして、1981年11月9日に他3人とともにニューヨーク州南部地区連邦大陪審に内国歳入法違反で起訴された。1982年1月15日に有罪を認め、その後、2回連続で1年8ヶ月の刑を言い渡され、約18ヶ月にわたって服役した。MCAのホームビデオ部門の代表は、内部監査でMCAからシャンドラに関係する企業への不正な支払いが発見され、両社の関係が終わるかもしれないとシャンドラに伝えると、シャンドラから圧力をかけられたとされる。この男はガンビーノ・ファミリーのジョン・ゴッティに助けを求め、ゴッティはシャンドラに「この男に近づくな」と命じたとされる。

1982年に出所。80年代にファミリーの事業をフロリダに拡大したとされる。1988年の上院の委員会の報告書『組織犯罪――ヴァラキから25年』によると、当時ファミリーのボスはブファリーノ、アンダーボスはジェームズ・オスティッコ、コンシリエーレはシャンドラで、ブファリーノは収監されていた。ファミリーの事業の責任はシャンドラ、カポレジームのアンソニー・F・グアルニエリ、ブファリーノの腹心のウィリアム・デリアが分担していた。シャンドラはマンハッタンでスポーツのブックメーカー事業を監督していた。ペンシルベニア犯罪委員会の1990年度の報告書によると、最近になってブファリーノがボスを退任し、シャンドラがコンシリエーレ兼代理ボスとなった。

2003年7月13日、フロリダ州ハランデールで死去した。90歳だった。

外部リンク

• jawp:en:Edward Sciandra