SIMロック

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SIMロック(シムロック)とは、スマートフォン携帯電話端末に自社の通信回線しか使えないように制限をかけることである。通話やデーター通信には契約者情報を記録したICカード・「SIMカード」が必要であるが、ロックした端末は他社のカードを受け付けなくなる。総務省平成27年(2015年5月以降に発売した端末からロックの解除を義務付けた。NTTドコモなど大手3社は希望者に対して新品の販売から一定期間経過後に販売店の店頭やインターネット経由で解除に応じている。

ゲオモバイルイオシスなど、中古携帯電話・スマートフォンの販売買取を行う業者にSIMロック解除済みの端末を持ち込んだ際、通常より3000円から5000円ほど買取査定額が高くなる傾向がある。

なお、全世界的にSIMフリー、ロックに関する名称としては、SIMフリーはもともとSIMロックがかけられずに販売される端末の事、SIMロックはその逆、SIMアンロックはSIMロックがかけられていたものをロック解除した端末となり、今回のdocomoの対応はSIMアンロック端末化ということになる。また、大手ITサイトを中心にSIMロックフリーと表記されている箇所が多々あるがこれは日本だけの俗語であり、先進国である欧米アジアでは通用しない(SIMロックの自由という意味になりSIMロックに種類があると勘違いされる)。

SIMロックを法律で禁止しているフランスや香港などにおいては、正規にSIMロックの無い端末が販売されている。またアメリカなどでも発売されており、個人輸入などにより購入し、日本で利用することも可能な場合もある。日本では総務省が2010年6月に発出したSIMロックフリーにおけるガイドラインをもとに、2011年6月-7月NTTドコモより発売予定のBlackBerry Bold 9780よりSIMロックフリーが対応することになる。

2009年11月10日よりイギリスでは、他の通信キャリアによるiPhone販売参入がはじまり、O2によるiPhone独占販売が終了し、それにともないO2は正規にSIMロック解除サービスをはじめた。iPhone以外のすべての携帯電話及びスマートフォンでもSIMロック解除サービスは受けられるが、プリペイド式携帯電話のSIMロック解除は有料サービスとなる。これらは当然O2カスタマー専用のサービスなので、他の通信キャリアの人はO2によるサービスは受けられない。18ヶ月ないしは24ヶ月の縛りインセンティブ制があるため、顧客が他の通信キャリアへ移動することが少ない点、またバッテリーや性能、デザインを考慮すると携帯電話は常に新しいものに買い替える必要のある消耗品と言える点、さらに、このSIMロック解除サービスをひとつの通信キャリアだけで行うなら、古いSIMロック解除携帯電話は他の通信キャリアのユーザーにも売ることが出来るため、逆にもとの通信キャリアへの集客につながる点などがメリットと言える。中古携帯電話の購入・利用は、リサイクルと言う点ではエコロジーにもなる。

赤ロム[編集]

FOMAやSoftBank 3Gでは、SIMカードを入れ代えるだけで他の端末を利用できる。この「SIMカードを挿すだけで利用できる」という利便性の反面、ドコモ、ソフトバンクではショップでの盗難が多く発生し、盗難端末が市場に流通[1]した。

SoftBankでは盗難端末を使用すると、電界強度マークが赤く表示されて通信機能が制限される、「赤ロム」と呼ばれる状態になる[2]。また同社の端末ではiPhoneやAndroidスマートフォンなど例外を除き、SIMカード未挿入の状態で端末の電源を入れた場合、電源オフ以外の一切の操作が行えなくなる。

ドコモでは2009年(平成21年)10月1日より、盗難端末を利用できなくするシステムを導入した[3][4]

関連項目[編集]