Ogg問題
Ogg問題(オッグ問題)とは、ウィキペディアの姉妹プロジェクト、ウィキメディア・コモンズにおいてサポートしているファイル形式の、音声:Ogg Vorbis(拡張子:.ogg)・映像:Ogg Theora(拡張子:ogv)に起因するソフトウェア依存などの諸問題である。
インターネットブラウザにおける問題[編集]
インターネットブラウザでは、Mozilla Firefox・Opera・Google Chromeでは標準でサポートしているが、Internet ExplorerやSafariではサポートしておらず、オラクル(旧サン・マイクロシステムズ)のJavaプラグインが無いと再生不能であり、マイクロソフト側の対応は不明だが、アップル側はサブマリン特許を盾にサポートしない方針である。
また、Mac OS X LionのJavaランタイムは標準では搭載しておらず、アップル社のサイトからダウンロードしてインストールする必要がある。Windowsについてはオラクルのサイトからダウンロードしてインストールすする必要がある。
また、WindowsにおいてはInternetExplorerとの連携・MacにおいてはSafariとの連携に起因する問題も発生する。
Wikimediaのサポートの問題[編集]
特許申請されたファイル(MP3, AAC, WMA, MPEG, AVIなど)[1]は、ウィキメディア・コモンズで取り扱えないが、クリエイティブ・コモンズでは認められており、動画共有サイトでは一括して特許申請されたファイルでも動画共有サイト標準のフォーマットにコンテナ変換している、また、HTML5準拠(未対応の環境の場合はプラグインにて対応)且つパテントフリーのコンテナへの変換プロトコルを設けるのが妥当だと思う。
機器の問題[編集]
現在、Ogg形式でダイレクトに記録可能なデジタルビデオカメラやボイスレコーダーは殆どなく、Oggエンコーダーも少数派であり、頻雑になってしまう。例えば、携帯電話の場合はASF形式又は3GPP形式で自動記録され、Oggへの再エンコードによる画質・音質劣化は避けられない。その上、再エンコードの成功率が高くないという問題も生じる場合がある。
また、Ogg再生機器も一部のマイナーな韓国製デジタルオーディオプレーヤーしかなく、携帯電話やモバイル機器への転送の際は対応したコーデックにエンコードする必要があり、スマートフォンでのアクセシビリティにも問題が出てくる。AndroidではOgg Vorvisはサポートしているが、Ogg Theoraについては未サポートで、アプリが必要になる。
動画共有サイトに起因する問題[編集]
YouTubeではアップロード可能であるが、ニコニコ動画ではアップロードに失敗する形式である。
主なエンコーダー[編集]
パソコン環境での諸問題[編集]
パーソナルコンピューターで再生する場合に、Windows Media Playar又はQuickTimeにOgg再生プラグインをインストールするか、WinampやVLCメディアプレーヤーなどの外部プレーヤーが必要になる。
主なプラグイン及び外部プレーヤー[編集]
- OpenCodecs - Windows Media Player用プラグイン
- Final Media Player
- Winamp
- VLCメディアプレーヤー
脚注[編集]
- ↑ MP3はドイツ・フラウンホーファー協会とフランス・トムソン社でライセンス保有を主張・AACはドルビーラボラトリーズが特許一括ライセンス・MPEGはMPEG LAのライセンス・WMA/AVIはマイクロソフトとなっているなど。