ETC

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ETC、または電子料金収受システムとは、有料道路におけるキャッシュレス決済の一つであり、ノンストップで料金を支払うことができるものである。電子料金収受システムの英訳であるElectronic Toll Collection Systemの頭文字をとり、ETCという名称が一般化している。

概要[編集]

日本における高度道路交通システム(ITS)への取り組みの一環として導入が進められてきたものであり、2001年後半には全国の主要な高速道路で利用できるようになっている。当初は導入が進まなかったものの、ハイウェイカードの廃止や地方の高速道路の利用料金がETC限定で1000円になったことなどが契機になり爆発的に需要が高まり、一時は品不足になるほどであった。

ETCの普及による副次的効果としてスマートインターチェンジの増加が挙げられる。ETCによる高速道路への入出場は有人インターチェンジと比較しても施設を小型化でき、ETC専用とすることで人件費や滞在スペースが不要になることから、今まで設置できなかったような場所にもインターチェンジが作れるようになったのである。

ETC2.0[編集]

2011年からサービスが開始され、2014年から「ETC2.0」と命名された新システムは単なる高速道路の入出場や料金収受にとどまらず、一般道路におけるITSスポットと相互通信が可能であり、通過速度などから混雑情報を発表したり、工事中情報や災害情報などの配信が可能になっている。従来のVICSよりも多くのデータを扱えるようになったことから実現できたものである。また、高速道路以外の一般道においてもITSスポットが設置され、個人が分からないように匿名化されて統計処理されることで交通量や渋滞スポットなどが分かるようになってきている。

問題点[編集]

ETCレーンは20km/h以下で通過するように指示されているが、それ以上の速度で通過するドライバーが後を絶たない。20km/h以下で走行していたら距離をものすごく詰められた、という体験も多いものである。一般にETCレーンは時速80km/hでもほぼ確実に料金の収受が可能であることは判明している。一方、ドライバーの不注意(ETCカード未挿入など)や不意の断線・接触不良などでゲートが空かない可能性もあり、前のドライバーが停止しても安全に停止できる距離・速度に注意しなければならないのは当然である。しかしながら、渋滞の原因になるとして高速化を訴えるドライバーがごく少数ながら存在していることが分かっている。

また、料金所に人がいないからか不正通行に手を染めやすいともいわれている。その代表的なものがカルガモ走行である。なお、ETC車載機の取り付けはDIYでもできるものの、普通車に取り付けられ、その車でセットアップされた車載機を中型車などに取り付け、再セットアップせずに使用した場合は不正に低い料金で通過したとみなされ、不正通行に該当する。

ETCは柔軟な料金割引ができることがメリットの一つであるが、その割引を狙って料金所手前などで大型トラックが大量に停車していることもあり、社会問題化している。

関連項目[編集]

脚注[編集]