山吹色
山吹色(やまぶきいろ、やまぶ黄色)とは、●この色。
概要[編集]
ちょっと赤みがかった黄色。オレンジと黄色の中間色。黄みがかった橙色(黄橙色)。黄金色に見える黄色。鬱金色。 日本語の色名では、古くは平安文学で黄色の色相を代表する色名とされ、大雑把に明るい黄色とも表現していた(注)。暖色の一つ。大判・小判などの金色の表現にもよく使われた(山吹色のお菓子…小判の隠語)。英語ではgolden yellowという。goldは色相ではやや赤みを帯びた黄色に当たるので、golden yellowも赤みの方に片寄った黄色に限定される。山吹色に対するイメージは、見た目は派手さがより豊かで、一番派手な色で、すごく目立ちやすく、華やかな色で、興奮色、進出色寄りの黄色で、膨張色で、人目を引き付けやすく、インパクトがあり、スパイスのような刺激的な雰囲気を与え、色落ちが起きないのが特徴。単色で使うとき以外でも、他の色と組み合わせても派手さが落ちないため、配色にアクセントがある。山吹色は暖かい黄色をしている。
山吹色は、色相では厳密には黄色を超えている(黄色とは違う)。RGBの比率で表すと4:3:0。
山吹色の心理効果・イメージは、陽気、元気、派手、華やか、刺激、インパクト、豊か、温かい・暖かい、やや弱い熱、注意、警告、待て、やや危険、緊張感、活発、愉快、快活、好奇心、金賞・優勝・1位など。安全色彩で、山吹色も、黄色と同様に、注意を引く色や警告を意味するのは、色相環では、有彩色の中で輝度が最も高い色である黄色から左回りに進んだ位置にあるので、山吹色は黄色より進出色寄りの色であるという関係だからである。
山吹色は、JISの系統色名で表すと「鮮やかな赤みの黄色」。JISの系統色名の定義による「赤みの黄色」とは、「少し赤みがかった黄色」と定義され、マンセル値は7YR~2Y未満となっている。山吹色のマンセル値は10YR=0Y。「鮮やかな赤みの黄色」の略記号は、「vv-rY」。クーピーや色鉛筆、絵の具、マジック(マーカー)、クレヨンおよびパスの色名。
山吹色は、花以外では、黄色い染料の使い方などから伺われ、山吹色の染色は、鬱金のことで、鬱金の根茎の色素の染料に由来する色で、「鬱金色」である。
16進数表記 | #ffbf00 |
---|---|
RGB | (255, 191, 0) |
HSV | (45°, 100%, 100%) |
HSL | (45°, 100%, 100%) |
HWB | (45°, 0%, 0%) |
XYZ | (60, 59, 8) |
Lab | L:81.03 a:10.38 b:83.04 |
もし、漢字を用いずに、ふりがな・ひらがなで「やまぶきいろ」と書くと、誤って「やまぶ黄色」と理解され、混乱を招く場合もある。「やまぶ黄色」という、「やまぶ」という謎の修飾語に掛かる黄色という解釈が対応する根拠は、ふりがなで「やまぶきいろ」と書くと、「やまぶ黄色」「山吹色」なのかどっちか迷ってしまう場合もあり、山吹色は黄色系統の仲間なので、その中から黄色が派生したという考え方であり、偶然黄色がその中に含んでいると見せかけているからであるが、これは駄洒落、余談で、単なるこじつけに過ぎないかもしれない。「やまぶ黄色」と「山吹色」は、イントネーションが同じで、異名同発音である。
色の構成は、色を分解すると、Webcolorの黄色=レモン色っぽい黄色(カラーコード:#FFFF00)(●)と赤(●)の2色になる。黄色に赤の要素が少し入っているので、その分パワー、エネルギー、重さ、派手さの質が強まる。
背景色・文字色の使用[編集]
- span styleで背景色の変更
<span style="background-color:#FFBF00;”>背景色は山吹色</span>
は背景色は山吹色と表示される
- 文字色の変更
<span style="color:#FFBF00">'''文字色は山吹色'''</span>
は文字色は山吹色と表示される
- 背景色と文字色の組み合わせの変更
<span style="color:#FFBF00;background-color:#000000;">'''背景色は黒×文字色は山吹色'''</span>
は背景色は黒×文字色は山吹色と表示される
山吹色の英訳についての問題点[編集]
山吹色の英語表記は、本来は、golden yellowとbright yellowと2つあるが、bright yellowでは間違い(不正解)である。画像検索でbright yellowを調べてみると、黄色に全く赤みがかっていない色=レモン色っぽい黄色が数多く出て来る。理由は、bright yellowの定義は、bright=「明るい、光の明るさ(輝度)を加えた色=明るさに関する修飾語、輝かしい、明るく鮮やか」という意味で、単にyellowだけだと一般に、山吹色に近い黄色〜レモン色っぽい黄色まで、いろんな黄色があって紛らわしく、bright yellow=「基本の黄色から、光の明るさ(輝度、brightness)を少し上げた色。明るい黄色。輝かしい黄色」という意味で、定義的には黄色に全く赤みがかっていないので、つまり、bright yellowは、一般にレモン色っぽい黄色になり、これだと山吹色に近くない色になり、山吹色が失われ、認識を欠くものとなり、色として正しく当てはまらない場合もあり、混乱を生む場合もある。
golden yellowの定義は、goldは、色相ではやや赤みがかった黄色(オレンジ寄りの黄色)に当たるので、golden yellowも赤みの方に片寄った黄色に限定されていて、画像検索でgolden yellowを調べてみると、やや赤みがかった黄色=オレンジ色と黄色の中間色=山吹色とほぼ同じ色になっている。ちなみにJIS慣用色名のゴールデンイエローは、色相では山吹色よりオレンジ色に近い印象で、山吹色の英語訳は、golden yellowで、bright yellowでは間違いであることが成り立つ。 しかし、だいたいの翻訳アプリでは、山吹色の英語訳が、ほとんどbright yellowになってて、golden yellowがあまりヒットしない。同じように、多くの和英辞典でも、山吹色の英語表記は、bright yellowが中心に使われているのが圧倒的に多く、golden yellowが少ししか出てこないので、色相はどちらが正しいのか?
書籍の和英辞典の山吹色の英語表記は、 「ライトハウス和英辞典」「スーパーアンカー和英辞典」「ルミナス和英辞典」では、「bright yellow gold」で、「デイリーコンサイス和英辞典」「フェイバリット和英辞典」「アドバンストフェイバリット和英辞典」「パーソナル和英辞典」「ウィズダム和英辞典」「サンライズクエスト和英辞典」「エクシード和英辞典」で「bright yellow」のみで、 「プログレッシブ和英中辞典」「ジーニアス和英辞典第3版」「ラーナーズプログレッシブ和英辞典」「新クラウン和英辞典」「新和英大辞典」「新和英中辞典」「旺文社和英中辞典」「ニュープロシード和英辞典」「オーレックス和英辞典」では、bright 'golden' yellowで、「bright 'golden' yellow」とは、「bright yellowとgolden yellow」の2種類の略の事を指す。
ここで出てきたのは「gold」で、goldだけだと、山吹色に金属光沢を合わせた色で、yellowが付いておらず、反射によって色の鮮やかさが欠ける場合があり、マンセル表色系では表現できず、山吹色やゴールデンイエローと比較すると少しでもくすんだ色(黄土色や琥珀色に近い色)になってしまう。
インターネットの内蔵和英辞典では、山吹色の英語表記は 「Weblio辞書」では、「golden yellow,bright yellow」。ネーミング辞典では「bright yellow,golden yellow,marigold」。「eigonary(直す前)」「実用・現代用語和英辞典(直す前)」では「bright yellow」のみ。「英辞郎 on the WEB」では、「bright yellow」と「gold」。「WEBSARU和英辞書」「bab.la辞書」「Linguee辞書」では「bright golden yellow」と出てくる。
ここでもう1つ出てきたのは「bright golden yellow」で、意味は、「bright[golden]yellow」とは異なり、単にgolden yellowにbrightを付けたという意味で、golden yellowと同様、これも山吹色に当てはまるが、長すぎて分かりにくく、ヒットがあまりない。golden yellowだと分かりやすくなり、書籍の和英辞典や画像検索、色名一覧やJIS慣用色名、一部の英和辞典などにもよくヒットする。英和辞典では、例として、リーダーズ英和辞典にgolden yellowの見出しがあり、その日本語訳は「明るい黄色,鮮黄色;黄みがかった橙色,黄橙色,やまぶき色」と書かれてある。
翻訳サイト[翻訳アプリ]の山吹色の英語表記は、「Weblio[Infoseekマルチ]翻訳」「Linguee翻訳(DeepL翻訳)」では、bright golden yellow。 「Google翻訳」では、yamabuki color,bright yellow。 「Bing翻訳」「Excite翻訳」「フレッシュアイ翻訳」「Naver Papago翻訳(直す前)」「みらい翻訳」ではbright yellow(ただし、「Naver Papago翻訳」や「みらい翻訳」では文章にするとgolden yellowになる場合もある。つまり、「bright[golden]yellow」と同じ)。 Baidu翻訳(百度翻訳)では、golden yellow,bright yellow,bright golden yellow、yellowの4種類に切替可。
また、色鉛筆・クーピー・絵の具では、山吹色の英語表記は「chrome yellow」で、これだと山吹色よりはちょっとでも赤みが抜けていて、黄色にかなり近い。chrome yellowの日本語訳は「黄鉛」。またchrome yellowは本物だと耐候性が悪く、変色しやすいので、山吹色の英語に当てはまらないような感じがする人も多い。
ここで、色見本をまとめてみると、以下のようになる。
- 山吹色(●)
- BRIGHT YELLOW(●)
- 黄色に全く赤みがかっていない色=レモン色っぽい黄色(●)
- ウェブカラーのYELLOW=#FFFF00(●)=レモン色っぽい黄色
- GOLDEN YELLOW(画像検索の場合)(●)
- GOLDEN YELLOW(JIS慣用色名)(●)
- BRIGHT GOLDEN YELLOW(●)
- CHROME YELLOW(●)
- YELLOW、基本の黄色(●)
- 黄橙色(●)
統一されていないのが問題で、golden yellowは山吹色の英語表記に通じにくいため、なんとなく混乱してする人もいる。
そもそも、山吹色の英語表記が、bright yellowの理由は、おそらく、一重の山吹の花の色は、八重の山吹に比べて赤みが抜けていて、ちょっとレモン色っぽく見え、黄色に近く、おそらく過去の問題事例でいうと、一重の山吹の花の色をシンプルに明るい黄色とも表現されたかもしれない。一重の山吹は曇りの日に撮影すると、レモン色っぽい黄色に見えてしまうからかもしれない。八重の山吹は、一重の山吹に比べて赤みを持った黄色、黄橙色で、正しい方の山吹色、つまり、英語名はgolden yellowである。
その他[編集]
- 以上の文章をWikipediaに書き込んでブロックされたユーザーが存在する。ちなみに上の文はWikipediaに貼り付けられた物と同じ文書を噛み砕いてみたものである。