都丸書店

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都丸書店(とまるしょてん)は、東京高円寺にあった社会・人文系の専門古書店。

概要[編集]

JR中央線高円寺駅の高架沿いに位置し、屋根の上には駅のホーム西側から同じ高さで見える巨大な店名看板があった。入口は線路北側の「高円寺中通り商店街」と高架下の「高円寺ストリート」の両方にあったが、高架下側の入口は2019年初頭に閉鎖された。社会科学系の学術書を扱う専門古書店として知られ、1Fで和書、2Fの回廊部分で洋書(英・独・仏・露)を取り扱っていた。ある大学教授は、経済思想史・経済学史の分野では崇文荘書店神田小川町)や篠村書店神田神保町、閉店)と共に日本有数の品揃えだと評価している[1]

創業は1932年群馬県出身で勤務先の白木屋を退社した戸丸氏が、25歳の時に高円寺駅南方(現在のルック商店街)に「都丸書店」を開店した。店名は苗字の「戸」を東京らしく「都」に変えて付けた。初代は労働問題に関わっていたため、マルクス経済学関係の洋書を多く取扱い、多くの進歩的知識人が出入りしたという。1938年に現在地に移転した。戦時中は召集のため休業し、敗戦から数年後に再開した。1964年の中央線高架化工事に合わせて建物を新築した。1970年頃には2つの支店、9人の社員を持ち、飛ぶように学術書が売れたという。洋書目録を作成しており、全国の大学などから注文があった[2]

2013年末に高架下にあった「高円寺駅支店」が閉店し、実店舗は本店のみとなった。翌年1月に支店を任されていた店員が独立する形で、支店の跡地に「藍書店」が開店した(2018年荻窪に移転)[3]

2020年12月末日をもって閉店[4]

中野の古本屋「古本案内処」(2015年開店)の店主は、都丸書店に4年、荻窪のささま書店に7年勤めて独立した[5]

都丸出身の古本屋として、 藍書店(荻窪)、古書ワルツ(青梅、荻窪)、水たま書店(板橋)、三日月書店(国立)がある。

アクセス[編集]

ゆかりの作品[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]