近鉄2410系電車ク2591号車
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近鉄2410系電車ク2591号車(きんてつ2410けいでんしゃく2591ごうしゃ)とは、近畿日本鉄道の中でも指折り数えるほど不遇な車両の1つである。形式名は2410系の中のク2590形となっていた。
概要[編集]
2410系のク2590形は大阪線の大阪上本町-河内国分間のみで運用するための増結用車両として1969年に2591〜2593の3両が製造された形式である。
台車はク2510形同様空気ばね式のKD-66系を履き、換気装置としてラインデリアを搭載する。
1980年代に入り、冷房化が行われると同時に固定編成化も施工されたが、それぞれ以下の経緯を辿った。
- ク2591→1480系1496Fと3両編成を組成。
- ク2592・ク2593→2430系の一部を2両編成に組成変更した際に抜かれたモ2450形およびこの際に新造された1200系と4両編成を組成。詳細は近鉄FC92編成の項目を参照。
ところが、この1480系と編成を組んだことが災いしてこのク2591号車は近鉄車としては非常に不遇な運命をたどることになってしまった。
不遇な結末[編集]
編成を組んだ相手は1480系の中でも冷房化施工編成の1496Fだったので1480系非冷房車全廃の1989年時点では廃車を免れた。
しかし、1997年から1480系の本格的な淘汰が始まると1496Fも淘汰の対象となり、1999年に編成を解かれ、モ1495とモ1496は廃車解体されてしまった。
しかし、同時期に2470系2472F3両編成のうちク2581が廃車となったため、残った2両と共に新2472Fを組んだ。
ところが、2001年に2472Fも淘汰され、行き場を失ったク2591も廃車解体されてしまった。車両を40年〜50年単位で使い続ける近鉄で車齢32年は異例の若さである。したがって、このク2591は2410系の中で最も薄幸な車両となってしまったのであった。