赤紙
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赤紙(あかがみ)とは、戦前の大日本帝国において、旧日本軍が充員召集のために発行した淡紅色の召集令状のことで、赤紙とは俗称である。臨時召集、演習召集、教育召集、帰休兵召集、防衛召集、簡閲点呼等の召集令状は、赤紙とは呼ばれない。
概要[編集]
淡い赤色の紙に印字されていたことから赤紙と言われたという。徴兵検査で現役兵に選ばれなかった人、除隊後に予備役になった人など、平時は民間で生活する在郷軍人を戦局に応じて呼び出す際に使用されたという。この赤紙とは集合日時やその場所、部隊名などが記されている命令書であり、鉄道の乗車券を兼ねていた。郵送ではなく役所の兵事係が各家庭に直接届ける規則であった。日中戦争の長期化と太平洋戦争の戦局悪化で日本軍が兵力不足に陥ると、この赤紙がよく発行された。テレビドラマや小説などでは赤紙が届けられるとよく「お国のため」と喜ばれたりしているが、実際は赤紙が届けられるとその家族は大変嫌がり、届けに来た役場職員を恨んだりすることもあったといわれている。