VVVF化
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VVVF化は、交流電動機とインバータを用いたモーターの制御方法に変えること。
概要[編集]
主に鉄道車両において、直流電動機使用の抵抗制御やチョッパ制御の走行システムを、交流電動機(主に誘導電動機)×インバータ使用のVVVF制御の組み合わせに取り替えることをさす。
ちなみにVVVFは可変電圧可変周波数制御[注 1]を表す和製英語である。
VVVFに変更する理由[編集]
鉄道車両は基本的に製造されたら30~40年ほどは使うことになる。
しかし、鉄道車両を動かす部品というものは製造から30~40年たつ前に製造元の都合や環境の変化によって製造終了となってしまうことがある。製造が終了してしまった場合、各鉄道会社が予備として持っている部品や廃車からの部品流用でその場を凌ぐか、高価でリードタイムの長い特注品を注文して製造してもらう必要があり、予算も時間もかかってしまう。
そこで、生産終了等による影響を最小限に抑えるために近年では長期間の使用が見込まれる車両に対し、足回りのVVVF化を行っている。このことで車両の延命ができ、おまけとして直流モーターや整流子といった常時の保守が欠かせない部品を減らせるため、メンテナス費用の削減につながるのである。
派生パターン[編集]
VVVF交換[編集]
黎明期のVVVFにはGTOサイリスタが使用されたが、こちらの部品も製造終了となっており、IGBT素子やSiC-MOSFET素子を適用したものに取り替えられつつある。ついでに主電動機ごと交換するパターンも存在する。ここではVVVF化と区別すべく、VVVF交換と名付け、下記の例では扱わない。
詳細は「VVVF交換」を参照
VVVF化改造を受けた主な鉄道車両[編集]
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- 721系(サイリスタ位相制御→日立IGBT)
- 205系5000番台(界磁添加励磁制御→東洋IGBT)
- 253系1000番台(界磁添加励磁制御→東洋IGBT)
- モハ103-502(抵抗制御→東芝IGBT)
- 811系1500番台(サイリスタ位相制御→日立SiC)
- 東急7700系(抵抗制御→東洋GTO、元・東急旧7000系)
- 東武10000系列リニューアル車(界磁チョッパ→日立IGBT)
- 相鉄新3000系(抵抗制御→日立GTO・東洋GTO、駆動方式も吊り掛けから直角カルダンに変更)
- 相鉄新5000系(抵抗制御→東洋GTO)
- 都電7700形(抵抗制御→東洋IGBT、駆動方式も吊り掛けからWNドライブに変更)
- 京急1500形のアルミ車6両編成(界磁チョッパ→三菱IGBT)
- 名鉄100系1・2次車(抵抗制御→三菱IGBT)
- 南海6200系4両編成(抵抗制御→日立IGBT)
- 南海6200系50番台・9000系(界磁チョッパ→日立IGBT)
- 神戸市営地下鉄1000形電車(電機子チョッパ→日立GTO・日立IGBT)
- 神戸市営地下鉄2000形電車(電機子チョッパ→日立IGBT)
- 福岡市営地下鉄1000系電車(電機子チョッパ→日立IGBT)
- ポーランド国鉄EN57形電車(抵抗制御→アルストム?IGBT、VVVF化後も吊り掛け式)
- ポーランド国鉄EW60形電車(電機子チョッパ制御→アルストム?IGBT、VVVF化後も吊り掛け式)
注[編集]
- ↑ CVCF(定電圧定周波数制御)という対義語もある。