西念寺 (坂東市)
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西念寺(さいねんじ)とは、茨城県坂東市辺田355-1に存在する寺院である。宗派は真宗大谷派。山号は極楽山聴衆院(ごくらくざんちょうしゅういん)。開基は西念房。
概要[編集]
旧岩井市街の南東、野田市方面への県道の辺田三叉路近くにある寺院である。
鎌倉時代初期に親鸞の弟子に西念房がおり、彼は現在の千葉県野田市に一宇を建立して長命寺と称した。これが西念寺の開基と言われている。鎌倉時代後期の正応年間(1288年から1293年)に西念寺と改称されたという。当時の記録によると天台宗聖徳寺があり、住持は西念の弟である円盛比丘が務めていたという。円盛は親鸞の教化を受けて弟子となっており、名も信証と改めた。
鎌倉幕府が滅んで全国に騒乱が拡大すると、野田市の西念寺は兵火のために焼失した。そのため、寺宝類などは聖徳寺に移され、これを機に聖徳寺を西念寺と改名して真宗24輩の第7番寺としたという。
堂宇は本堂・庫裏・山門・太子堂などを備え、本尊の木造阿弥陀如来坐像は平安時代末期の作と推定されて茨城県指定の文化財になっている。像の高さは98センチ、寺伝では恵心僧都の造った像とされている。他に寺宝として親鸞作と伝えられる聖徳太子木像、蓮如筆の六字名号などが所蔵されている。