背中の勲章 (小説)
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背中の勲章 (せなかのくんしょう)は吉村昭の小説である。新潮文庫より発行された。
内容[編集]
乗り組んでいた監視艇がアメリカ海軍に沈められ、捕虜となった主人公含め5人の男たちの生き様を描く戦争裏側を描いた戦争文学である。
あらすじ[編集]
太平洋戦争前夜、戦艦「山城」乗り組みの一等水兵の主人公は艦長に呼び出され、漁船を用いた特殊任務に就くよう要請された。横須賀港を出て汽車で釧路港に向かった主人公を待っていたのは100トン前後の小さい船だった。この船で太平洋へ出て日本に近づく敵艦の発見に勤め、発見次第無線で通報する任務であった。やがてアメリカ海軍の大部隊を発見し、無電で本国へ知らせたが監視艇はアメリカ海軍の軍用機の攻撃を受けて沈められた。捕虜となった5人はアメリカ本土へ移送された。戦争が長引くにつれて捕虜の数も増え、5人は大日本帝国が苦戦を強いられていることを知った。やがて捕虜の間で人間関係の悪化から衝突が起きるようになり、主人公は相撲大会を開くことを提案した。