税リーグ

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税リーグとはJリーグに対する呼び名の1つである。

概要[編集]

もともとはJリーグが地方自治体に補助を多く受けている事を揶揄するネットスラングであったが、2023年5月19日の報道[1]において村井満元チェアマンが、現職チェアマン時代の地方出張に際に掛けられた言葉である事が伝えられた。

また、参議院議員の浜田聡も2024年9月4日に公式ブログ[2]において税リーグに言及している。

ABS秋田放送の2024年9月20日の放送[3]で、現職チェアマンである野々村芳和が税リーグに関する見解を求められるにいたり、クラブライセンスの審議に関連したJリーグの公式議事録にも税リーグの文字が載っている[4]

背景[編集]

ANA総合研究所の2024年8月31日の小論文[5]によるとJリーグのクラブが使用する本拠地のほとんどが公設であり[6]Jリーグの各クラブの公式戦がプロ野球などと比較して少なく、Jリーグその物の人気も高いとは言えず[7]、Jリーグクラブを通してスタジアムが収益を上げる事が難しくなっている一方、スタジアムの維持管理費の負担が大きく赤字経営となり、最終的には税金を含む公金でスタジアムが維持される事が常態化していると指摘されている。

スポーツ庁経済産業省によるスタジアム・アリーナ改革ガイドブック[8]でも、スタジアムはその収益力により将来の負担を軽減する事が想定されており、その意味でも地方財政の負担になり続けるJリーグクラブの本拠地の状態は公設スタジアムのあり方としては想定されていない状態である。

具体例[編集]

札幌ドーム問題は税とJリーグの関係を浮き彫りにした出来事である。日本ハムファイターズコンサドーレ札幌が本拠地として使用していた札幌ドームは日本ハムファイターズからの収入が20億円以上あり[9]黒字経営であったが、日本ハムファイターズのエスコンフィールドに移転した後、赤字に転落した[10]。札幌市が所有する札幌ドームが赤字となるとそのしわ寄せは地方自治体に向かう事になる。そして日韓ワールドカップのために国内で新設されたスタジアムの中で札幌ドームが唯一の黒字であったため[11]、サッカースタジアムと税の関係についての関心を喚起する事となった。

関連項目[編集]

注釈[編集]

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  1. https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH0837M0Y3A500C2000000/ ここでは税リーグではなくゼイリーグ
  2. https://www.kurashikiooya.com/2024/09/05/post-19406/
  3. https://www.youtube.com/watch?v=_24L6cWs0EU
  4. https://www.jleague.jp/sp/news/article/29007/
  5. https://www.anahd.co.jp/group/ari/human/report/pdf/report-2024-08-03.pdf
  6. 60クラブ中、磐田長崎今治が民設民営の本拠地
  7. スポーツ庁の調査 テレビ、ネットを通してJリーグを見た人は全体の12.5%で、高校野球より大幅に少なく、Bリーグよりも少ない
  8. https://www.meti.go.jp/policy/servicepolicy/guide201812.pdf
  9. https://biz-journal.jp/economy/post_213728.html
  10. https://www.sankei.com/article/20240713-GPICKLIAWRLHZMHKUISBZX3FTY/
  11. 国内主要スタジアムの現状(文部科学省) 他に指定管理料を含めれば黒字のスタジアムもあるが指定管理料の原資は公金であるため自治体への負担という本質は変わらない