福山競馬場

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福山競馬場
施設情報
通称・愛称福山けいば
所在地広島県福山市
開場1949年
閉場2013年3月
取り壊し2015年4月
所有者福山市
管理・運用者福山市競馬事務局
収容能力21,479人
コース
周回右回り
馬場ダート

福山競馬場(ふくやまけいばじょう)とは、広島県福山市にあった地方競馬場である。1周1000mのダートコースのみを持つ典型的な地方競馬場であった。福山駅前(福山駅前場外発売所→DASH福山駅前)、神辺町柳津町ゆめタウン松永(シャトル柳津→DASH柳津〈閉鎖済〉)に場外発売所を持っていた。

沿革[編集]

1949年に開設。開設当初はオフシーズンがあり、オフシーズン中は大阪府春木競馬場へ人馬が共に遠征し、逆に福山のオンシーズンに春木の人馬が遠征してくることもあった[1]

1967年からはアングロアラブ専用競馬場として開催、最盛期は全国区でも「層が厚い福山」と形容されるアラブのメッカとなり、ローゼンホーマなどの名アラブ馬を輩出した。以降も長らくアングロアラブのみで競馬番組を編成していたが、アングロアラブの生産頭数減少によりアングロアラブのみの競走が難しくなったことで2005年からサラブレッドによる競走を開始した。最末期に活躍したアラブ馬には、バクシンオースイグン、また地方競馬の最多勝記録を持ち中年の星として度々広島ローカルスポーツニュースにも取り上げられたモナクカバキチらがいる。モナクカバキチは福山廃止の前年まで現役で走った。

長引く赤字経営で累積赤字額が無視できない金額になったことで廃止議論も出始めた。2010年9月に「実質単年度収支が黒字を確保する」という条件で事業の継続が認められ、2011年度は東日本大震災の影響で東北・関東エリアの競馬開催が中止になった影響で福山の売上が伸び、2012年度も引き続き競馬を開催することを決定した。しかし2012年度は厳しい経営状況に逆戻りし、同年度を以て福山競馬場の廃止を決定。2013年3月24日の開催を以て福山競馬場はその長い歴史に幕を下ろす事となった。

跡地利用[編集]

2015年4月より解体工事が行われ、跡地へは福山東警察署野上町交番を移転する形で福山東警察署野上交番が2016年2月に開業。2019年度末には福山市総合体育館が開業している。

福山駅前と柳津町の場外発売所は兵庫県競馬組合の場外発売所「DASH」(ダッシュ)へとリニューアルされたが、柳津町の発売所は入居していたゆめタウン松永の閉店により2021年3月を以て営業を終了した。一方で、DASH場外そのものは福山地区の吸収合併の後呉市にも進出するなど、地味に勢力の拡大に成功しているようである。

脚注[編集]

  1. 園田から福山への遠征については確認できる資料が存在しない。福山競馬と春木競馬〈福山にも競馬があった、2018年3月25日、2019年11月28日閲覧〉中、1953年中国新聞の複写(呉市営福山競馬第五日)に、春木所属の騎手と思われる人物が福山競馬で騎乗していることがわかる記述がある