福井地震
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福井地震(ふくいじしん)とは、昭和23年(1948年)6月28日に福井県坂井市丸岡町付近で発生した地震のことである。太平洋戦争後の戦後、まだ終戦の爪痕もまだ生々しい福井県を襲撃した大地震であり、当時で戦後最大の死者を出すことになった。
概要[編集]
太平洋戦争が終結して戦後復興を行なって間もない時期に発生した。福井市は昭和20年(1945年)に大空襲を受けており、そのため戦争による被害が大きかった地域でもある。そのため、復興中に見舞われた大災害であった。
被害のほとんどは建物の倒壊によるものであった。もともと福井平野は地盤が弱かった上に、当時はまだ戦後復興期でバラック建ての建物が多かったことから、福井平野では6割もの建物が倒壊した。震源地直近の丸岡城や大和百貨店福井店も1階が潰れてしまって全壊となった。この地震の影響で九頭竜川の堤防が多数沈下し、決壊した。さらに豪雨が降り注ぎ、福井市街地の北部一帯が浸水するという2次被害に見舞われた。その被害状況から九頭竜川の治水政策が進められることになり、これは「昭和の大改修」といわれている。
この福井地震をきっかけに、それまでは6までだった震度に「震度7激震」が設定されることとなった。この地震の被害は死者・行方不明者あわせて3769名であった。また、死者のほとんどが都市部に集中しているのは建物の倒壊と、地震発生時が午後4時過ぎで夕食の支度をしていた家が多かったために火事が発生し、水道の破損や道が通行不能で消火活動が困難を極めたことによるものである。それに対して、農村部では屋外で農作業をしていた人が多かったこともあり、死者は少なかった。
外部リンク[編集]
- 1948 福井地震 - 内閣府中央防災会議
- ふくいの歴史アーカイブス > 近代福井の風景(昭和20年以降) - 福井市立郷土歴史博物館
- 特集日本の震災 福井地震(1948年) - 時事通信社
- 昭和毎日 福井地震 - 毎日新聞
- 小嶋啓介、荒井克彦:1948年福井地震に関する文献目録 地震 第2輯 Vol.52 (1999-2000) No.1 P213-218,