神奈中古

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神奈中古の車両

神奈中古(かなちゅうこ)とは、バスのうち、以前は神奈川中央交通で活躍していた車両のことである。 「神奈中(神奈川中央交通)からの中古車」が転じて「神奈中古」となった。

概要[編集]

神奈川中央交通はその規模の大きさや、他事業者の中古車両と比較して安価で購入できることから、地方のバス事業者や小規模の事業者で再活躍する車両がかなり多い。また、神奈川中央交通の車両には前面・側面共に運賃幕が取り付けられており[注 1]、外見から容易に判断できる[注 2]。そのような理由から、いつしかバスファンの間で神奈中古という単語が出来上がった。

なお、一部の神奈中古の運賃幕は取り外されているが、三菱ふそう・エアロスターの場合はセーフティウィンドウが存在しないため、こちらも容易に見分けられる。

神奈中古の車両は日本各地のバス事業者に存在する。地方都市はもちろん、神奈川県東京都などの都会でも姿を見ることができる。バス事業者に限らず、第二種大型運転免許の教習車両や、空港のランプバス、学校・会社・ホテルなどが所有するスクールバスに転用される例や、個人が所有する例も見られる。またアフリカ諸国やフィリピン、ミャンマーといった海外へ輸出される例も多い

神奈中古を多く見ることができる場所[編集]

福島交通

福島県のバス事業者。元来三菱ふそう車両を多く導入していたことから、神奈中古も多く移籍している。

関東自動車

栃木県のバス事業者。近年の中古車は、元都営バスか神奈中古の導入が中心となっている。

富山地鉄バス

富山県のバス事業者。もともとは西武バスの中古車を中心に導入していたが、ふそうの工場が富山県にあるからか、途中から神奈中古を導入し始めたものの、現在は西武バスの中古車に戻っている。

鹿児島交通

鹿児島県のバス事業者。新規に導入する車両を100%中古車にする方針を採用していることから、神奈中古も多く移籍している。鹿児島市内から加世田や伊集院・川内、知覧、枕崎、指宿まで走るロングラン運用に入ることもある。

沖縄バス

沖縄県のバス事業者。神奈中古が多く移籍している。

信州駒ヶ根自動車学校

長野県にある、第二種大型運転免許の取得に特化した自動車教習所。教習車のほとんどが神奈中古である。

フレッサ

神奈川県にある、移動広告の運営を主目的にした事業者。バスタイプの車両に神奈中古を用いている。全国各地で見ることが出来る「バニラバス」が代表的な例である。

神奈中古を多く見ることができた場所[編集]

広電バス

側面幕が小さすぎたのが災いし、移籍後早期に廃車された。1990年式の宇野エアロが2015年3月まで残ったのとは対照的である。

注釈[編集]

  1. ノンステップバスは前面のみ
  2. 2014年頃からは取り付けられていない。