東急9000系電車

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9000系電車(9000けいでんしゃ)とは、東急電鉄が開発した鉄道車両である。なお、本記事では派生形式の2000系電車(2000けいでんしゃ)及び9020系電車(9020けいでんしゃ)についても記述する。

概要[編集]

東横線時代[編集]

1986年3月にトップナンバー9001Fが登場し、1991年にかけて〜9006F・9008F〜9015Fまでの8両×14編成が東急東横線に配備された[1]。この形式の画期的な点として、国内で初めてVVVFインバータの量産化に踏み切った事が挙げられる。当時国鉄が投入していた207系900番台もまだ試験段階にすら入っていなかったことを考慮すると素晴らしい偉業である。このVVVFは日立製のGTOサイリスタ素子を使用しており、変調音が激しいことから鉄道ファンからの人気も高い。この他にもボルスタレス台車や電動機など当時の最新技術を詰め込んでいたため初期は故障が多発したそうで、横浜駅の急カーブで脱線事故も起こしている(幸い死者は0人だった)。

車内設備は基本7人掛けロングシートであり、車端部のみボックスシートとなっている。9006Fと9013Fには広告電車「TOQ-BOX」のラッピングが施された。しかし、2010年東京メトロ副都心線との直通運転を控えた2010年代より東横線を順次追い出されることとなり、5050系に置き換えられる形で2013年までに全車両東急大井町線に転勤となった。なお、直通運用から締め出された正確な理由は不明。

大井町線時代[編集]

大井町線時代の9000系

東横線を追われた9000系は8両編成中T車2両/M車1両を抜き取り廃車にした5両編成となって大井町線での運用を開始した。2013年には9000系全車両が大井町線に集約された。転属後はパンタグラフが菱形からシングルアーム形へ取り替えられた他、行先表示機もフルカラーLEDへ換装された。しかし、流石に30年以上主要機器未更新なことが祟ったのか度々故障を起こすようになり、ついに2023年度から新型車両(仮称6050系)へ変えられることが発表された。

2000系[編集]

1992年に10両2編成、8両1編成が落成しそれぞれ田園都市線・東横線に配属されたが、更にサハ2両が落成し東横編成に組み込まれ、最終的に田園都市線に集結した。基本構造は9000系に準ずるが、オールロングシートであること、制御装置が1C8M方式の後期型であること、台車の軸箱支持装置がやや異なることなどが挙げられる。第3編成はサハ以外更新工事を受けたが、VVVFの関係なのか、東武直通の対応から外されサークルKとなったことが原因で、2020系により田園都市線から追い出された。その後、第3編成のみ2000系として5連で大井町線にて運用されていた時期がある。

9020系[編集]

9020系

上記2000系のうち、第1編成2両、第2編成5両、第3編成8両を5連3本に組み換え、残り15両を廃車搬出することで登場した系列。2000系第3編成に類似した更新工事を受けて全編成が復帰し、2000系は形式消滅した。しかし、大井町線のCBTC化に対応できないことから、9000系とともに新型車両への置き換え対象となっている。

今後[編集]

Achtung.png以下の内容は投稿者の予想や憶測を含みます。
確定事項ではありません。参考程度にご覧下さい。

新型車両への代替後、西武鉄道がサステナ車両として購入することが、9000・9020系共に決まっている[2]。しかし、運転台の大改造や車端部の機器室化、中間車の先頭車化改造でも行わない限りCBTC化は困難なため、早い時期に代替が検討される可能性もある。また、9000系は既に車齢35年をオーバーしたGTOサイリスタVVVFインバータ制御であることから極めてぼろぼろであり、機器更新がなされるかどうかは気になるところ。

憶測はここまで


注釈[編集]

  1. 1988年登場の9007Fのみ大井町線へ新製投入された。
  2. https://4gousya.net/forums/post/西武サステナ車両は「東急9020系も譲受」他(広報