日本の軍歌
日本の軍歌 (にほんのぐんか)とは、日本で作詞作曲されて歌われた軍歌である。ほぼ反戦歌である。戦意高揚という感じはほとんどない。
概要[編集]
有名な軍歌としては、
などがあるが、フランス国家である「ラ・マルセイエーズ」のような「突撃(マルション)! 突撃!」といった戦意高揚的な要素はほとんどなく、露営の歌をGHQが禁止しようとして翻訳したところ、「これは反戦歌ではないのか?」と悩んだという話が遺っている。 とくに知られているものとしては、映画『八甲田山』の劇中歌である『雪の進軍』がある。
雪の進軍 氷を踏んで
どこが河やら路さえ知れず
馬は斃れる捨ててもおけず
此処は何処ぞ皆敵の国
ままよ大胆一服やれば
恃み少なや煙草が二本
という、非常に絶望的な歌詞である。しかもラストの歌詞が「どうせ生かして帰さぬつもり」なのだから困ったものである。
太平洋戦争後の現状[編集]
「軍艦」は「君が代行進曲」と一緒に編曲され、「軍艦マーチ」としてパチンコ屋のテーマソングとされている。「軍艦マーチ」として世界的に知られており、アメリカやドイツでも軍楽隊の演奏曲として知られている。なお、アメリカ第七艦隊は「ウルトラ7のテーマ」をマジで演奏していた。合唱コンクールで歌われることはなく、一人だけ「やだやだ、出征兵士を送る歌を歌いたいんだあ」といって駄々をこねても民主主義によって否決されるのがオチである。それでも部活の懇親会で屋外やカラオケボックスで大声で歌って生暖かい目で見られるが。
歩兵の本領[編集]
萬朶(ばんだ)の桜か襟の色
花は吉野に嵐吹く
大和男子(やまとおのこ)と生まれては
散兵線の花と散れ
以下略
太平洋戦争末期のサイパン島で、47人の兵を率いて四万五千人の米軍と対峙し、アメリカ兵から「狐」(読み筋は「砂漠の狐」ことエルウィン・ロンメル)と呼ばれて恐れられた陸軍大尉の大場栄。その史実を題材にしたドン・ジョーンズの実録小説『タッポーチョ「敵ながら天晴 ― 大場隊の勇戦512日」』を原作とした映画において、ラストの降伏シーンで大場隊が『歩兵の本領』を歌いながら隊列を組んで行進する場面がある。