揚浜塩田
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揚浜塩田(あげはまえんでん)とは、海水を砂地に撒布して、食塩製造前の塩の付いた砂(鹹砂)を作る塩田のことである。
概要[編集]
満潮時の海水が冠水しない位置に築かれる。
中世から近世初期の瀬戸内海島嶼部沿岸地帯や日本海沿岸などに広範に存在していた塩田。揚浜塩田は零細な規模のものが多く、農民が家計を補充するために経営する例も多かった。近世中期になると、能登国など一部だけ揚浜塩田は続けられたが、大半は入浜塩田にとって代わることになった。
揚浜塩田の製塩作業では塩田地場に海水を汲み上げることに最も多くの労働力が投下される。天日によって水分が蒸発した塩の付いた鹹砂に海水を加え、濃い海水(鹹水)が作られ、鹹水を釜焚きで蒸発することで食塩が作られる。
近代以降も揚浜塩田は石川県能登地域で存続していて有名である。