弘津恭輔
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弘津 恭輔(ひろつ きょうすけ、1910年1月1日 - 1994年12月15日)は、日本の警察官僚、政治評論家。
山口県生まれ。1934年東京帝国大学法学部政治学科卒業[1]、内務省に入省。1943年内務省関東地方行政協議会副参事官、1945年内閣総合計画局参事官、群馬県警察部長、1947年内務省中央警察学校教頭、1948年国家地方本部警察大学校教頭、1953年同校長、1954年警察大学校校長、1955年東北管区警察局長、1957年九州管区警察局長、1958年公安調査庁調査第一部長[2]。1968年2月2日、第2次佐藤第1次改造内閣(1967年11月25日 - 1968年11月30日)で総理府総務副長官に就任し[3]、同第2次改造内閣(1968年11月30日 - 1970年1月14日)の1969年8月12日まで務めた[4]。
1969年退官。のち政治評論家となる[1]。1969年今週の日本㈱顧問[2]、1974年綜合研究所研究員[2][5]、1984年~1990年新日本協議会代表理事[2]。スパイ防止法の制定を訴え、「スパイ防止法制定国民会議」運営委員長[6]、「スパイ防止のための法律制定促進議員・有識者懇談会」副会長[7]、「スパイ防止法制定を支持する専門家の会」代表世話人を務めた[8]。1994年12月15日、老衰のため東京都多摩市の病院で死去、84歳[9]。評論家の潮匡人は親族[10]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『土木行政叢書 第9回 河川・砂防編』 好文館書店、1941年
- 『戦時経済体制の基本問題』 経済図書、1944年
- 『マルクス主義とその批判』 立花書房、1947年
- 『マルクス・レーニン主義とその批判』 立花書房、1947年(上下)、改訂版(通算7版)1955年
- 『ルソーとカント――近代政治哲学入門』 立花書房、1948年
- 『政治思想史概論』 国民図書刊行会、1948年、改装版1951年
- 『新しき警察のために――国家と警察』 立花書房、1949年
- 『新しき警察のために』 立花書房、1985年(改訂復刊)
- 『自由と民族のために』 警察図書出版、1950年
- 『部下統率の原理について』 立花書房、1955年
- 『共産主義の思想――その概要と批判』 警察図書出版、1959年(改題決定版)
- 『社会主義・共産主義――その歴史的展開』 今日の問題社(教養青年文庫)、1961年/今日の問題社、1965年(増補改訂版)
- 『民青同の研究――日共の青年労働運動の性格と実態』 労働法学出版、1964年、増補改訂1965年
- 『マルクス主義とその批判』 東潮社(東潮ライブラリィ)、1966年
- 『70年代における左翼運動と警察』 警察図書出版、東京法令出版(発売)、1970年
- 『職場における左翼運動と労務管理』 労働法学出版、1971年
- 『現代共産主義運動の流れ』 社会運動研究会、1972年
- 『「連合赤軍」と左翼革命運動』 自由民主党広報委員会出版局(学習シリーズ)、1972年
- 『日本共産党の表裏――進出の背景とこんごの展望』 労働問題懇話会(産業労働ライブラリー)、1973年
- 『共産主義批判入門』 立花書房、1977年、増補版1979年
- 『社会主義と共産主義――その理論と運動』 啓正社(啓正社選書)、1980年
- 『共産主義運動の研究』 立花書房、1982年
- 『マルクス・レーニン主義批判』 立花書房、1986年(新版)
- 『激動の東欧――マルクス・レーニン主義の崩かい』 報公会、1990年
共著[編集]
- 『若き警察官のために』 忽那寛、木村行蔵共著、警察図書出版、1961年
- 『企業と共産主義』 鍋山貞親共著、労働問題懇話会(産業労働ライブラリー)、1974年
分担執筆[編集]
- 法律時報編輯部編、内田源兵衞著者代表『物價停止關係等法令解説』 日本評論社、1939年
- 法律時報編輯部編『逐条解説国家総動員法』 日本評論社、1939年
- 法律時報編輯部編『会社経理統制令、銀行等資金運用令、賃金統制令の解説』 日本評論社、1940年
- 警察大学校編『警察実務教本 昭和23年版 上巻』 立花書房、1948年
- 警察大学校監修『警察実務教本 全』 立花書房、1949年
- 平凡社編『職業科事典 第5巻 (内容篇C,索引)』 平凡社、1951年
- 根岸猶衛『監督の理論と実際』 門書店、1953年
- 田中栄一ほか『警察随想集――警察官のための人生訓』 令文社、1955年
- 『研修資料 第4集』 防衛研修所(研修所資料第56号)、1955年
- 磯矢隆輔編『鹿垣――公務員随筆集』 磯矢隆輔、1955年
- 無関一郎編『私の人生観』 飛竜閣(警察教養文庫)、1957年
- 土居明夫、今立鉄雄編『共産国を揺がした十冊の本』 今日の問題社、1960年
- 全乗連労務委員会編『ハイヤー・タクシー労働問題講座 第1編』 労働法学出版、1964年
- 裁判の独立を守る会編『法と秩序――今日の諸問題』 成文堂、1972年
- 『長谷川才次』刊行会編著『長谷川才次』 『長谷川才次』刊行会、1979年
- 『国際情勢の変化とわが国の危機管理――第9回防衛トップセミナー講演・討論集』 隊友会(防衛開眼第9集)、1983年
脚注[編集]
- ↑ a b 日外アソシエーツ『現代物故者事典 1994-1996』日外アソシエーツ、1997年、475-476頁
- ↑ a b c d 小山善一郎、石丸陽編『日本警察官僚総合名鑑――昭和23年(1948)〜平成16年(2004)』新時代社、2005年、20頁
- ↑ 第2次佐藤内閣 第1次改造内閣 首相官邸
- ↑ 第2次佐藤内閣 第2次改造内閣 首相官邸
- ↑ 佃實夫ほか編『現代日本執筆者大事典 第4巻 (人名 ひ~わ)』日外アソシエーツ、1978年、58頁
- ↑ 「「国家秘密法」廃案の反応」『朝日新聞』1985年12月21日付朝刊3面(3総)
- ↑ 「国家秘密法案再提出への背景 旗振り議員・有識者懇(時々刻々)」『朝日新聞』1986年2月4日付朝刊3面(3総)
- ↑ 「スパイ防止法を支持する会が発会式」『朝日新聞』1987年4月28日付朝刊3面(3総)
- ↑ 「弘津恭輔氏死去」『朝日新聞』1994年12月17日付朝刊31面(1社)
- ↑ 潮匡人 左翼媒体と堕した進歩派マスコミ 月刊正論2013年2月号