島津家譜

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島津家譜(しまづかふ)とは、島津氏に関する史料である。

概要[編集]

著者・成立年代[編集]

江戸時代前期の寛永20年(1643年)に江戸幕府により完成した寛永諸家系図伝の編纂であるため、薩摩藩主の島津家が幕命で作成したものを提出したものである。

内容[編集]

島津家の祖である島津忠久から第20代当主・島津家久に至るまでの事績を記した家譜である。全1巻。

島津家が作成したものなので、島津家の祖・忠久は源頼朝丹後局の間の子とされている。その後、承久の乱元寇室町幕府に属して活躍したこと、所領を与えられたことなどが記されている。島津家の系譜と事績をこうして略記しながら時代を進めていくが、江戸時代前期の成立だから、第16代当主・島津貴久、第17代当主・島津義久、第18代当主・島津義弘の3代にわたっての事績である。特に義弘の朝鮮出兵における活躍が詳しいほか、薩摩国統一では島津貴久が国内の「逆臣」を討って統一したこと、大友氏豊臣政権下における島津家の行動の正当化するような記述がある。義久・義弘・家久の3代については覚書も追加付随され、関ヶ原の戦いにおける事情も詳しく書かれている。

なお、第19代当主には義弘の子、家久の兄で早世した島津久保が入れられている。義弘と久保については歴代当主に数えない場合もあるのだが、この家譜では歴代当主として数えられている[注 1]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 義弘については歴代に数える場合も多いが、久保については数えないのがほとんどである。

出典[編集]

参考文献[編集]