小山エミ
小山 エミ(こやま えみ、1975年[1]8月24日 - )は、米国シアトル在住の研究者(社会哲学[2])、活動家。
経歴・人物[編集]
日本出身で、幼い頃は大阪に住んでいた[3]。10代の頃からアメリカに住んでいる[4]。日本に住んでいた頃はDREAMS COME TRUE(1989年3月商業デビュー)を聴いていたと発言している[5]。
ミズーリ州南部の郊外の高校を卒業し、同地で大学時代の最初の1年間を過ごす[6]。大学で心理学と女性学を専攻し[7]、性暴力被害者支援センターでのボランティアをきっかけに、性暴力やドメスティックバイオレンスの問題に取り組んでいる[4]。LGBT運動や障害者運動などの活動にも参加している[4]。ドメスティックバイオレンス(DV)シェルター勤務、女性学講師などを経て、非営利団体インターセックス・イニシアティヴ代表。「脱植民地化を目指す日米フェミニストネットワーク」(FeND)共同呼びかけ人[2]。
ジョン・マネーの「双子の症例」に関する言説やバックラッシュについての論考「『ブレンダと呼ばれた少年』をめぐるバックラッシュ言説の迷走」(双風舎編集部編『バックラッシュ!』双風舎、2006年)がある[8][9]。
2015年にアメリカの日本研究者らが慰安婦問題に関して発表した「日本の歴史家たちを支持する声明」に、署名(「エミ・コヤマ(独立研究者)」[10])し、その編集過程にも関わっている[11]。
山口智美、能川元一らとの共著『海を渡る「慰安婦」問題』(2016年)では、アメリカ西海岸における日本の右派と一部の在米日本人による「慰安婦」否定の活動、それへの日本政府の関与や日系アメリカ人の抵抗などを報告した[12]。
C.R.A.C.主宰者の野間易通によれば、ロールジアンで、外山恒一からも影響を受けているとされる[13]。小山みずからも「わたしは外山さんが高校中退して福岡ではじめたDPクラブやその崩壊、校門圧死事件を経てのラディカルな方向転換などに、多大な影響を受けています」と認めている[14]。小山から「非常に大きな影響を受けた」と自称する野間易通については「野間さんはいつの間にわたしから「大きな影響を受けた」んだ。そんな風にみえたことないんだけど」[15]、「野間さんのどこがまずいのかというと、差別とはこういうものだ、という定義を悪用して、それに当てはまらなければ差別ではない、とばかり定義上の抜け穴を突いて差別的にふるまっている点」と批判している[16]。
歴史学者の秦郁彦は、雑誌『正論』で小山について「「フェミニスト、レズ坊、オカマ、売春婦、両性体質など多彩な社会活動を扱う活動家」と自称する」と言及しているが[17]、小山は「レズ坊とか両性体質とか聞いたことがない言葉がいくつもw そんなの自称したことないよ!」とツイートしている[18]。ただしフロリダ大学のウェブサイトには"Emi Koyama is a multi-issue social justice slut synthesizing feminist, Asian, survivor, dyke, queer, sex worker, intersex, genderqueer"云々と書かれている[19]。
著書[編集]
共著[編集]
寄稿[編集]
- 『バックラッシュ!――なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』 双風舎編集部編、双風舎、2006年
論文[編集]
脚注[編集]
- ↑ 『海を渡る「慰安婦」問題――右派の「歴史戦」を問う』著者紹介
- ↑ a b 小山エミ SYNODOS、2017年6月10日閲覧。
- ↑ https://twitter.com/emigrl/status/570465170637631489
- ↑ a b c 『海を渡る「慰安婦」問題――右派の「歴史戦」を問う』42ページ
- ↑ https://twitter.com/emigrl/status/512659592615309312
- ↑ http://eminism.org/interchange/2012/20120822-cfiportland.html
- ↑ https://ask.fm/macskadotorg/answers/143987289771
- ↑ 井上俊、伊藤公雄編『近代家族とジェンダー』世界思想社、2010年、164ページ
- ↑ 中村美亜「新しいジェンダー・アイデンティティ理論の構築に向けて-生物・医学とジェンダー学の課題- 」『Gender and Sexuality』02号、国際基督教大学ジェンダー研究センター、2006年12月、18ページ
- ↑ japan-scholars-statement-2015.5.4-jpn.pdf(PDF) Humanities and Social Sciences online、2017年6月10日閲覧。
- ↑ 『海を渡る「慰安婦」問題――右派の「歴史戦」を問う』64ページ
- ↑ 申琪榮「山口智美、能川元一、テッサ・モーリス‐スズキ、小山エミ著 『海を渡る「慰安婦」問題——右派の「歴史戦」を問う』」『ジェンダー研究 お茶の水女子大学ジェンダー研究所年報』第20号(通巻37号)、2017年、121-124ページ
- ↑ 野間易通 差別が構造の問題であることのわかりやすい例示 Forces of Oppression(2013年11月5日)、2017年6月10日閲覧。
- ↑ https://twitter.com/emigrl/status/390109351416844289
- ↑ https://twitter.com/emigrl/status/389763363510562816
- ↑ https://twitter.com/emigrl/status/1045362848895913984
- ↑ 秦郁彦「歴史戦場の慰安婦たち」『正論』2015年3月号
- ↑ エミコヤマの2015年4月23日のツイート、2017年6月10日閲覧。
- ↑ http://plaza.ufl.edu/aeonmagu/ipc/speakers.html
外部リンク[編集]
- エミコヤマ (@emigrl) - Twitter(日本語)
- emi koyama (@emikoyama) - Twitter(英語)
- macska dot org
- Emi Koyama
- *minx* [macska dot org in exile]
- 『バックラッシュ!』発売記念キャンペーン跡地
- フェミニズムの歴史と理論 - 荻上チキ、斉藤正美、小山エミ、マサキチトセ、山口智美による共同運営サイト。
- グローカルフェミニズム研究会 - 荻上チキ、斉藤正美、小山エミ、山口智美、マサキチトセによる共同運営サイト。
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- 読書記録。 by @emigrl
- エミコヤマ @macska.org - Bluesky (日本語)
- emi koyama @eminism.org - Bluesky (英語)