家庭内離婚

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家庭内離婚(かていないりこん)とは、夫婦関係が既に事実上破綻しているが、様々な理由により離婚せずに同居している夫婦の状態のことである。家庭内別居(かていないべっきょ)と同義である。

概要[編集]

家庭内離婚とは、作家林郁による造語であり、昭和60年(1985年)のルポルタージュ『家庭内離婚』の出版により、この語が普及した。日本では夫婦の愛情よりも親役割や家庭の安定が優先される傾向が強かったが、女性の高学歴化と自立志向の高まりで、夫婦関係が破綻すれば無理に結婚生活を続けるよりも離婚した方がよいという考え方が支持されるようになる。その一方で、世間体や経済的自立の困難性、子供への配慮などから、夫婦関係の解消で生じる不利益を考慮して、表向きは結婚生活を維持している夫婦が少なくない。また、平均寿命の大幅アップや離婚模範の緩和などが影響して、家庭内離婚を解消する夫婦が増え、1980年代から中高年離婚率上昇の一因になっている[1][2]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. 「岩波・女性学事典」(岩波書店。井上輝子ほか。2002年)P76
  2. 「岩波・女性学事典」(岩波書店。井上輝子ほか。2002年)P77

参考文献[編集]