宇宙の晴れ上がり(うちゅうのはれあがり)とは、宇宙誕生から約37万年後に起きた現象。ビッグバンの余熱が徐々に冷めていって温度が約3000℃まで下がり、それまで原子核と電子が離れたプラズマ状態だったが、両者が結合し、原子が誕生した。これにより、光子が直進できるようになったので、理論上電磁波で観測可能な宇宙はここからである。このころの赤方遷移はz=1090で、可視光線はマイクロ波にまで引き伸ばされ、宇宙背景放射として観測されている。
陽子と電子の再結合は宇宙誕生から24万年後、温度が約4000℃の頃に始まった。しかし、全ての水素原子核に電子が結合するには十数万年を要したのである。