天の南極(てんのなんきょく)とは、天球上で南極点の真上の点。赤緯-90°。天の南極のそばにある明るい恒星を南極星という。ただし2019年現在は南極星と万人に認められる天体はない。
天の南極にある天体は、理論的には南半球でしか見られない。南極点では天頂に、赤道では地平線上で輝く。その地点の緯度と、天の南極の高度は一致する。しかし、実際には地球の大気による浮き上がり効果により、北緯約0.7゚以南では見える。高山ではさらに北でも見られる。
地球の歳差運動により、天の南極は黄道南極を中心とし、半径が地軸の傾きに等しい円を描いて、2万6000年で一周する。