大統領令9066号
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大統領令9066号(だいとうりょうれい9066ごう、United States Executive Order 9066、通称:防衛のための強制移動の権限)は、第二次世界大戦中の1942年2月19日にアメリカ合衆国大統領・フランクリン・ルーズベルトが署名・発令した大統領令。これにより、特定地域を軍管理地域に指定する権限が陸軍長官へ与えられた。結果として大統領令9066号は日系人の強制収容へ道を開くことになった。
概要[編集]
1941年12月8日の真珠湾攻撃により太平洋戦争、いわゆる日米が開戦し、日米は敵対国となった。これによりアメリカはカリフォルニア州などアメリカ西部4州で居住する日系人、およそ12万人以上を「適性国人」と見なして、当時の大統領であるルーズベルトは日系人を強制退去させる大統領令に署名し、日系人を強制収容所に送り込むことになる。これは当時のアメリカ政府が日系人が日本に協力している可能性を疑っていたためとされるが、結果的に日系人は住みなれた居住区を追放されて砂漠や荒地などに設置された強制収容所に送られることになった。
戦後になるとこれは大問題化し、謝罪や損害賠償を求める動きが強まることになる。1988年、当時のロナルド・レーガン大統領は市民の自由法(強制収用補償法)に署名し、アメリカ政府として過ちを認めて謝罪し、当時生存していた元被収容者に対して2万ドル(当時のレートで計算するなら約260万円)の補償金が支払われた。また、強制収用の歴史を学校で教えるための基金も設立された。