土倉
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土倉(どそう)とは、鎌倉時代に生まれた日本の金融業者のことである。
概要[編集]
鎌倉時代に生まれた土倉は、現在で言うところの高利貸しである。鎌倉時代から既に力をつけつつあったが、本格的に実力をつけだしたのは室町時代からで、この頃には京都や奈良など、当時の大都市圏に多く存在した。土倉は高利貸しが主な仕事であったが、中には金融業を中心にして醸造業、海外貿易など多角的な経営を行なう者も増えてゆき、さらに政治権力とも結びついて室町時代には室町幕府の保護を受け、その見返りに土倉役という税を負担した。ただし、政治権力と癒着した結果、横暴な土倉が現れることも珍しくは無く、室町時代中期から後期にかけてはしばしば徳政一揆による襲撃の対象となった。
なお、史料上において土倉という言葉が初めて確認できるのは、藤原定家の日記である『明月記』で、その中の天福2年(1234年)8月5日で見ることができる。この頃には既に土倉が出現していたことがわかる。