直下型地震
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直下型地震(ちょっかがたじしん)とは、内陸の活断層により発生する、震源の浅い地震のことである[1]。たとえ地震の規模がそれほど大きくなかったとしても、人の住む土地の真下に震源のある場合、震源の真上の地域(都市)は甚大な被害を受ける[2]。兵庫県南部地震(1995年)や新潟県中越地震(2004年)、熊本地震(2016年)などはいずれも典型的な直下型地震であった。最近では「長周期パルス」が問題視されている[3]。
断層[編集]
地下の地層や岩盤の割れ目を断層という。力学的には地殻内の弱い場所のため、数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると予測されている断層が「活断層」である。活断層は地表に断層が表れるとは限らないので、トレンチ調査(掘って調査すること)が必要となる[4]。
活断層マップ[編集]
- 産業技術総合研究所が「活断層データベース産業技術総合研究所」を作成している。
- 国土交通省国土地理院が「活断層図(都市圏活断層図)国土地理院」を作成している。
地震の種類[編集]
地震は大きく分けると、次の2つに分類される。
- 直下型地震
- 海溝型地震
メカニズムを説明する理論はどちらもプレート・テクトニクスである。
比較項目 | 直下型 | 海溝型 |
---|---|---|
震源 | 浅い | 深い |
発生地点 | 30kmよりも浅い地殻の内部 | 深さ10Km~40Km |
原因 | 陸のプレートの内部のズレ | 陸のプレートと海のプレートとのズレ |
初期微動継続時間 | 短い | 長い |
周期 | 長い(数千年~数万年) | 短い(100~200年) |
津波 | なし | あり得る |
直下型地震の例[編集]
- 大阪府北部地震 (2018年)
- 熊本地震 (2016年)[5][6]
- 岩手・宮城内陸地震 (2008年)
- 新潟県中越地震 (2004年)
- 兵庫県南部地震 (1995年)[7]
- 濃尾地震 (1891年)
脚注[編集]
- ↑ 『直下型地震』 - コトバンク
- ↑ 日本出版社『親子のための地震安全マニュアル 家庭で備える地震対策最新情報!』(2011年 改訂版) 139ページ
- ↑ 直下型地震の新たな脅威 長周期パルスNHK、2017年9月1日
- ↑ 寒川旭(2009)『遺跡が語る巨大地震の過去と未来』Synthesiology English edition 2(2)、 pp.84-94
- ↑ 熊原康博(2017)『熊本地震の地震断層調査に基づく今後取り組むべき課題』日本地理学会発表要旨集 2017s(0), 100079
- ↑ 東北大学災害科学国際研究所(2017)『平成28年熊本地震に関する報告書』東北大学
- ↑ 鈴木康弘(2012)『阪神淡路大震災と神戸の活断層を再考する』日本地理学会発表要旨集 2012a(0), 100180