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どんぶりどん

とは、韓国語の「湯鉢」(タンブリ)に由来し、日本国内で普及した概念である。 「スープ(湯)の容器」が本義であるが、ラーメン用の丼と、いわゆる料理の一種である丼物(「鍋物」というジャンルも別にある)がジャンルとして成立した(「丼飯」など)ために、独自の発展を遂げた。丼物用の丼としては、「蓋のないもの」と「蓋があるもの」という分類があるが、蓋付きのものは海外ではほとんど見られない。

概要[編集]

「丼」は「どんぶり」に由来する国字であり、「井戸の中に何かを投げ込むと『どんぶり』と音がする」ことに由来するといわれる。名称は大陸由来である。元は韓国語の「湯鉢(タンブリ)」が転じたものだとされる[2]。蓋付きの陶磁器製のどんぶりは、日本以外ではほとんど例を見ない。
また、「子丼」(こどんぶり)と呼ばれる「茶漬碗」サイズのものもある。ただし、「雑煮椀」のような茶漬け碗と同程度の容量の蓋付きの塗椀もあり、「丼飯」はしばしば塗椀であるため厳格な分類はない。
こうした区別が一般化していない海外各地では、主に「ボウル」と呼ばれている。「だったらラーメン丼は『ラーメン・ボウル』か?」となると日本人として違和感はある。河童橋や横浜中華街で、「外人観光客がラーメン丼を求めてやってきたときに、店員はどのように対応すべきか?」といった点については、日英対訳で注釈付きのガイドブックでも作ってオンラインで世界発信していただきたいと思う。なにしろ日本のチルド麺はかなり水準が高く、しかも海外に輸出できるような安全基準を満たしており、国際宅急便でも送れるのだから[3]
なお、「碗」は陶磁器製、「椀」は木製(漆などの樹脂が塗られている)といった区別があるが、ビビンバや軍用の食器やプラスチック容器や応量器など、厳格な区別はない。

種類[編集]

大きく分けて三種類あるが、細かく分けると五種類ほどに分類される。

小丼[編集]

いわゆる「飯茶碗」よりも大きい。陶磁器製である。蓋はないものが一般的である。「茶漬碗」サイズである。

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いわゆる丼物の器として用いられるサイズである。蓋つきのものもあるが、そば・うどん・ラーメン専門店でも用いられる。

中華どんぶり[編集]

蓋はなく、磁器製であり、吉祥紋が施されており、一般的にはラーメン用の丼よりも容量がある。

その他[編集]

雑煮椀[編集]

小丼以上・丼以下のサイズであり、塗物であり蓋付きである。鉄火丼・海鮮丼・鰻丼などは、これに盛られることも多い。

特大中華どんぶり[編集]

大食いチャレンジメニューなどでたまに出てくる。蓋はなく、意匠としては中華どんぶりと同様である。「これくらいなら食えるだろう」と思って注文すると、器がでかいため「騙された!」という事案がけっこうある。中にはアルマイトの洗面器ほどのものを用意している悪辣な店舗もあった。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. どんぶりの由来は猫どんぶりにあった?奇抜な語源(2021.12、wajikan.com("和じかん.com")、運営者不詳)
  2. 「磁碗(ジワン)」は「ちゃわん」になったらしく、「茶碗」は茶器や「湯呑」であり、飯を盛る器は「お茶碗」「ご飯茶碗」とも呼ばれるという経緯がある。
  3. ただし、調理法の説明が邦文なので、わかりにくいかもしれない。

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