中野晃一

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

中野 晃一(なかの こういち、1970年 - )は、日本の政治学者。上智大学国際教養学部教授。専門は比較政治学、日本政治、政治思想。

来歴[編集]

東京都生まれ[1]。1993年、東京大学文学部哲学科卒業。1995年、オックスフォード大学哲学・政治学科卒業。同年、東大総合文化研究科地域文化研究専攻修士中退。2003年、プリンストン大学政治学研究科博士課程修了、博士号(政治学)を取得。東大非常勤講師[2]、上智大学比較文化学部講師を経て、2004年、同大学比較文化学部助教授。2006年、同大学国際教養学部助教授。2007年、同学部准教授、教授[3]

2014年4月に山口二郎内田樹らと「立憲デモクラシーの会」を設立、呼びかけ人の一人となった[4]。「安全保障関連法に反対する学者の会」でも活動し、安保法制成立後の2015年12月に奥田愛基水上貴央らとシンクタンク「ReDEMOS」(リデモス)を設立、その理事に就任した[5]。同年12月、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)の結成に参加した[6]。2016年1月に小林節SEALDsのメンバーらと「立憲政治を取り戻す国民運動委員会」(民間立憲臨調)の設立に参加した[7]

人物[編集]

シンクタンク「日本再建イニシアティブ」による民主党政権を検証するプロジェクトで、プロジェクト座長を務めた[8]。検証報告書は2013年9月に中央公論新社中公新書)から『民主党政権 失敗の検証――日本政治は何を活かすか』と題して出版された。

立憲デモクラシーの会や市民連合などの活動に関わる[1]。市民連合の中心メンバーで[9]、結成時の記者会見には、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の高田健、安全保障関連法に反対する学者の会の佐藤学、SEALDsの諏訪原健安保関連法に反対するママの会西郷南海子、立憲デモクラシーの会の中野、山口二郎が参加した[6]

安保法制成立直後、SEALDsの中心メンバー奥田愛基は中野に会いに行って市民のためのシンクタンクを設立したいと話し、2015年12月にシンクタンク「ReDEMOS」が設立される運びとなった[10]産経新聞は中野を「SEALDsの後ろ盾のような存在」と評している[11]

BSフジプライムニュース」でブレーンキャスターを務めた[12]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『戦後日本の国家保守主義――内務・自治官僚の軌跡』 岩波書店、2013年
  • 『右傾化する日本政治』 岩波書店(岩波新書)、2015年
  • 『つながり、変える私たちの立憲政治』 大月書店、2016年
  • 『私物化される国家――支配と服従の日本政治』 KADOKAWA(角川新書)、2018年

共著[編集]

  • 『いまこそ民主主義の再生を!――新しい政治参加への希望』 コリン・クラウチ、エイミー・グッドマン共著、岩波書店(岩波ブックレット)、2015年
  • 『市民の力で立憲民主主義を創る』 大河原雅子、杉田敦、大江正章共著、コモンズ、2016年
  • 『ガチで立憲民主主義――壊れた日本はつくり直せる』 水上貴央、奥田愛基共著、集英社インターナショナル、集英社(発売)、2016年

編著[編集]

  • 『ヤスクニとむきあう』 上智大学21世紀COEプログラム共編、めこん、2006年
  • 『地域立脚型グローバル・スタディーズ叢書 第5巻 グローバルな規範/ローカルな政治――民主主義のゆくえ』 岸川毅共編、上智大学出版、ぎょうせい(発売)、2008年
  • 『徹底検証安倍政治』 岩波書店、2016年

脚注[編集]

  1. a b 「野党共闘、必勝法指南! 〈対談〉憲法学者・小林節×政治学者・中野晃一」『週刊朝日』2016年2月5日号、150頁
  2. 中野晃一 - 上智大学教員教育研究情報データベース
  3. KAKEN — 研究者をさがす | 中野 晃一 (10327885)
  4. 「「立憲デモクラシーの会」設立」『朝日新聞』2014年4月19日付朝刊33面(3社会)
  5. 「政策提言の新団体 SEALDsメンバーら」『朝日新聞』2015年12月15日付朝刊37面(3社会)
  6. a b 安保法制廃止へ「市民連合」/参院選 32の1人区野党共闘を/2000万署名を「共通の基礎」にしんぶん赤旗』2015年12月21日付
  7. 「「立憲政治、取り戻す」 「民間立憲臨調」設立」『朝日新聞』2016年1月20日付35面朝刊(3社会)
  8. 「地味に汗をかく人少ない 民主党の現状、識者に聞く 上智大教授・中野晃一さん」『朝日新聞』2015年1月11日付朝刊4面(4総合)
  9. 「4野党、市民連合と協定 安保法廃止など合意 参院選」『朝日新聞』2016年6月8日付朝刊4面(4総合)
  10. 「(街頭政治 SEALDsが残したもの:8)異論許さぬ空気と戦った」『朝日新聞』2016年8月26日付朝刊4面(4総合)
  11. 【日本共産党研究】「俺たちの声を聞け!」「政治家の背中押したの俺たちっすよ」 SEALDsと共産党は独善性も瓜二つだった…(3/7ページ) - 産経ニュース
  12. コンパス - フジテレビ

外部リンク[編集]