三菱ふそう・エアロキング
三菱ふそう・エアロキングとは、三菱ふそうトラック・バスが製造・販売していた大型2階建てバスである。
概要[編集]
1983年の東京モーターショーで発表され、翌1984年より販売を開始。中央観光バスが開発に参加している。
2階建てバスの需要の少なさから、エンジンの排ガス規制対応以外に抜本的な改良は行われていない。2008年発売の新長期規制適合モデルが最終モデルとなり、年々強化される排ガス規制に適合させる改良を施すと採算ラインに乗らなくなるという理由で2010年に製造・販売を終了した。
貸切観光バス用としての導入は少数に終わったが、1990年代に入ると快適性に優れる3列シートを採用しても定員を確保できるというメリットが夜行高速バスのニーズにマッチし、高速路線バス用の需要が増加していった。特に2008年発売の最終モデルはそういった需要を見越した商品設定となった。
最大の顧客はジェイ・アール北海道バス・ジェイアールバス東北を除くJRバス各社で、標準的な全席3列シート仕様からハイグレード3列シート・2列シートコンビ仕様、詰め込み仕様の4列シート仕様まで様々なタイプが活躍していた。しかし製造終了から年数が経過するに連れて1両、また1両と退役していき、ジェイアール東海バス担当の新東名スーパーライナー・ドリームなごや号の各1往復が2024年2月29日の運行を最後に定期運用を離脱。JRバスグループのエアロキングは同年8月の出雲・松江・米子ドリーム名古屋号(中国ジェイアールバス運行)でのエアロキング運行開始まで繁忙期の増便及び代走等の臨時運用のみとなり、JRバス以外に広げても定期路線運用があるのは福島交通が担当するギャラクシー号(福島・郡山 - 京都・大阪)のみとなった。[1]
高速路線以外では、定期観光バス「SHIBUYA STREET RIDE」(東急バス)や「Tokyo Open Top Tour」(はとバス)、「OSAKA SKY VISTA」(近鉄バス)、「なにワンダー」(西日本ジェイアールバス)に定期運用が残っている。
脚注[編集]
- ↑ 近鉄バス担当便は3列ハイデッカー車両