ブダペスト
ブダペストは、ハンガリーの首都で、最大の都市である。
概要[編集]
ハンガリーの首都。ドナウ川の両岸に広がる都市で、川の西のブダ、東のペシュトという2つの街を統合した都市である。なお、ドナウ川沿いの国の首都は、他にウィーン、ブラチスラヴァ、ベオグラードがある。
地理[編集]
ドナウ川の両岸に広がる都市。
気候[編集]
西岸海洋性気候(Cfb)に属する。夏・冬とも、気温は青森と近い。
歴史[編集]
5世紀以前、ドナウ川から西が西ローマ帝国領であった。ドナウ川の東は、5世紀にフン族の支配を受けた。ゲルマン民族の大移動があり、6世紀は西をランゴバルド族が、東をゲピド族が支配した。
その後は東方から進出した騎馬民族の支配を受け、7,8世紀にアヴァール族、9世紀にブルガール族が支配者となった。その後到来したマジャル族がハンガリー盆地に定住し、10世紀から現代に至るまでハンガリー最大の民族集団となっている。ハンガリーの王宮はいくつかの都市を度々移転したが、ドナウ川西岸のブダもそのうちの一つであった。ブダからドナウ川対岸にあるペシュトも、対岸の街として発展していった。
近世になると、ハンガリーの王はオーストリアのハプスブルク家が世襲する様になり、オーストリアに組み込まれる様な形となった。この頃、南からオスマン帝国が進出し、16世紀から17世紀にかけてトルコの支配を受けた。その後再びハプスブルク朝のハンガリー王国となる。ブダペスト周辺がトルコ領となっていた間にハンガリーの首都はポジョニ(ブラチスラヴァ)に移っていたが、18世紀末よりブダに移された。
1873年に、ブダ、ペシュト、オーブダの3都市が合併、以降ブダペストと呼ばれる様になる。第一次世界大戦後、オーストリアとハンガリーが別の国となり、ブダペストが新ハンガリーの首都となった。
都市の構成[編集]
ドナウ川を境に、西がブダ、東がペシュト。ペシュト側が市街地の中心。ブダ城はブダに、国会議事堂はペシュトの北部にある。
交通[編集]
空港[編集]
都心から南東へ17kmの所に、ブダペスト空港がある。リスト・フェレンツ空港の愛称名があるが、リスト・フェレンツの出身地はブダペストから190km西方であり、ウィーン空港の方が近い。
鉄道[編集]
鉄道駅は以下の3駅が主要ターミナル。駅名に方角がついているが、駅名と列車の進む方向はあまり一致しない。
- ブダペスト東駅
- ペシュト東部、中心部から約2km。東方向に加え、南方向や西方向へ向かう列車も多い。
- ブダペスト西駅
- ペシュト北部、中心部から約2km。西方向に加え、南方向や南東方向へ向かう列車も多い。世界一美しいマクドナルドが駅舎にあることで有名。
- ブダペスト南駅
- ブダの中心部付近。南方向への列車が発車するが、規模が小さく、東・西駅と比べて発車する便が少ない。
市内は地下鉄が4路線ある他、郊外列車や路面電車も充実している。