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バンホール・アストロメガ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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アストロメガとは、ベルギーコーチビルダーであるバンホール社が製造する二階建てバスである。この記事では日本へ輸入された2つのモデルについて記載する。

初代アストロメガ[編集]

初代アストロメガは1982年(昭和57年)に登場。三井物産名鉄グループの華陽自動車興業(現・華陽オートテック)が輸入元となったため、主に名鉄グループでの導入例が目立ち、1980年代後半まで輸入が続いた。

1997年(平成9年)にははとバス定期観光バス用に再輸入した。

2代目アストロメガ[編集]

国産2階建てバスの三菱ふそう・エアロキング2010年(平成22年)に製造・販売を終了し、2階建てバスを2階建てバスで代替出来なくなった。そこではとバスは海外製の2階建てバスを導入しようとしたが、日本の法規制上、全幅2.5m、全高3.8m、全長12mを越えると特大車扱いとなって運行が難しくなることから、日本の規制に合わせてサイズを縮小したバスの製造を海外メーカーへと依頼した。しかしメーカー側ははとバス1社ではまかないきれない量を最低ロットとして要求したことで交渉が難航。最終的にバンホール社がはとバス1社でもまかないきれるロット数での製造に応じ、はとバスとバンホール、足回りを担当するスカニア社の3社共同プロジェクトとしてアストロメガの日本仕様であるTDX24の開発がスタートした。

TDX24は欧州向けのTDX25をベースにサイズを全幅2.5m、全高3.78m、全長11.99mへと縮小し、パワートレーンは欧州のユーロ6規制及び日本の平成28年排出ガス規制(規制記号2*G-相当)をクリアしたスカニア製直列6気筒ディーゼルエンジン「DC13 115」(排気量12,742cc、最高出力410PS、最大トルク2,150Nm)に12速セミオートマの「オプティクルーズ」を組み合わせている。標準仕様は全席4列シートとなっている。

当初は4列シート・トイレ無し仕様のみだったが、2018年(平成30年)には京成バスが全席4列シートでトイレ付仕様車を高速路線バス用に導入。1階席部分が構造上ノンステップになり、大幅な定員減という犠牲を伴わずに車いす他バリアフリー化が可能という理由でアストロメガが導入された。その後ジャムジャムエクスプレスが夜行高速バス用に導入。こちらも全席4列シートでトイレ付仕様である。
更に3列・4列混在仕様を岩手県北自動車が盛宮106特急バス用に導入。3列シートはドイツ製を装備している。JRバス関東西日本JRバスも自社のエアロキングの後継車として導入を開始。当初は4列シート・トイレ付の青春エコドリーム号仕様のみであったが、2020年から2階席のみ3列シート(天龍工業製クレイドルシート)としたグランドリーム仕様車が登場。このグランドリーム仕様車はJR東海バスJR四国バス中国JRバス関東バスも導入している。

以上の他、ジェイアールバステック京王バス富士急バスも高速路線バス用に4列シート・トイレ付仕様を導入している。

なお高速路線バス仕様は「J-InterCity DD」のシリーズ名があり、前ドア付近にロゴが掲示されている。