ニコイチ
ニコイチとは、複数の個体から一つの個体にすることを指す言葉である。特に自動車などの修理において使われることが多く、修復に使った車が2台であればニコイチ、3台であればサンコイチのように変化する例もある。もっとも、何台使用してもニコイチという場合もある。
概要[編集]
車において、2台の同型車両があり、エンジンは無事だがボディが死んでいる車両とエンジンは死んでいるがボディが無事な車両であった場合、前者のエンジンを後者のボディに搭載すれば一台の車両として使用できるように修理ができる。このような修理を指してニコイチ、または共喰い修理などと呼ぶことが多い。現行車種であれば修理部品やASSYが供給されているためこのような修理を行うケースはまれであるが、旧車などパーツ供給が望めない場合においてはメジャーな修理でもある。気合の入った旧車オーナーは部品取り用として同型車を複数台ストックしていることもある。
その他のニコイチ[編集]
自動車のボディやフレームを切断して別のボディと溶接するような修理の場合は接合車扱いとなり、オートオークションなどにおける出品ができない場合がほとんどである。また、オークションを介さない取引時においても接合車は忌避されるため、相場よりも安い場合が多い。また、車台番号の入れ替えなど、盗難車であることを隠すためにフレームを接合する場合もあり、これらも複数の車を一台の車として仕上げることから同じようなニコイチと呼ばれることがあり、前述の修理のためのニコイチと混同されるケースが多い。
なお、別の車のナンバープレートを装着することは天ぷらナンバーといわれ、ニコイチとは別のものである。
自動車以外におけるニコイチ[編集]
鉄道[編集]
廃車となった2つの車両から、片方は車体、もう片方は機器類を流用して誕生した鉄道車両を便宜上ニコイチと見なした場合、気動車改造の札幌市電700形電車などに見られた。
また、吊り掛け車を新性能化する際、廃車車両から主電動機をもらうパターンもニコイチにあたり、京阪1800系電車 (2代)や近鉄1010系電車などが該当する。