ナマコ(海鼠)とは、ウニやヒトデと同じ棘皮動物に属する動物である。食用のマナマコは日本国内の海底に広く分布しており、北海道や青森県などでナマコ漁が盛んに行われている。腸の塩辛「このわた」はウニ、カラスミと並ぶ日本三大珍味の一つに数えられ、クロナマコの干物は高級食材として中国や香港などで高い人気を集めている。農林水産省によると、平成30年(2018年)の加工ナマコの輸出額は約211億円で、水産物ではホタテ貝、真珠、鯖に次ぐ第4位である。また、中国の経済成長に伴って価格が高騰しており、そのため密漁の標的にされている。