ナガレホトケドジョウ

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ナガレホトケドジョウ(Lefua torrentis)とは、コイ目フクドジョウ科ドジョウである。

概要[編集]

体色は淡褐色で、吻部に暗色斜帯がある。

前肛門長、体幅、頭幅は、レイホクナガレドジョウより小さい。

眼窩直径がレイホクナガレよりも大きい。尾鰭基部の暗色斑は無い。

生態[編集]

和歌山県から岡山県本戸内斜面愛媛県徳島県香川県福井県京都府の日本海側の山地の渓流で見られる。

ホトケドジョウよりも成長速度は遅い[1]

分類[編集]

ナガレホトケドジョウは、遺伝子的に、山陽集団と紀伊・四国集団に分かれる。

中島淳らは、福井県・嶺北地方のナガレホトケが遺伝子的にも形状的にも他集団と差があることから「ナガレホトケドジョウ嶺北集団」として報告した[2]。この嶺北集団は片山優太と澤田直人による2024年の研究で、別種とされ、「レイホクナガレホトケドジョウ」と命名された[3]

脚注[編集]

  1. 青山茂「ホトケドジョウとナガレホトケドジョウの成長の比較例」、『伊豆沼・内沼研究報告』第8巻、伊豆沼・内沼環境保全財団、2014年、 45-50頁、 doi:10.20745/izu.8.0_45
  2. 中島 淳、西村俊明、井藤大樹、宮崎淳一、大井和之、平川周作「福井県嶺北地方で発見されたナガレホトケドジョウの新たな地域集団」、『Ichthy, Natural History of Fishes of Japan』第6巻、2021年、 33-37頁。
  3. Katayama, Y.; Sawada, N. (2024). “Integrative taxonomy revealed a new species of Lefua (Teleostei, Nemacheilidae) from Fukui Prefecture, Japan”. Evolutionary Systematics 8 (2): 247-260. doi:10.3897/evolsyst.8.131002.