ドライバーズコントロールセンターデフ
ドライバーズコントロールセンターデフとは、スバルの登録商標であり、同社が製造する一部の乗用車に搭載される四輪駆動制御システムである。頭文字をとってDCCDと表記されることも多い。
概要[編集]
このシステムは前後のセンターデフのロック率を一定の範囲でコントロールすることができ、あたかも前後へのトルク配分を変更したかのような挙動を与えることができるシステムである。スバル・インプレッサやスバル・WRXの一部のグレードに採用されていることで知られている。
ベースとなるトルク配分を行うプラネタリーギアと電磁式LSDがセンターデフに組み込まれており、デフフリー時はこの基本トルク配分となり、デフロック時は50:50の擬似直結状態になる。基本トルクは年式やモデルによりいろいろと変更されており、例えば初代のGCのころは前後35:65となっていたが2代目の丸目は45.5:54.5に変更されるなど、その時のオーナーの声を反映して様々な改良が加えられている。いずれも後輪側のトルクが多めに配分されていることに変わりはない。なお、2代目インプレッサの鷹目(F・G型)以降は電磁式LSDに機械式LSDが加わり、レスポンスの向上が図られている。
なお、どのロック率を選択していてもサイドブレーキを引けばデフフリーになる仕様が初代から採用されている。このため後輪をロックしても制動力が前輪に伝わらないためタイトなサイドターンが可能になっている。
後付け[編集]
DCCDの無い車両にDCCDを後付けするというのは、インプレッサ同士では不可能ではない。年式違いやモデル違いで移植している例はインターネット上でも多くみられている。
が、簡単にスイッチの後付けやセンターデフの交換でポン付けできるわけではなく、リアデフやコンピュータの再セットなど、ハーネスも含めて装着できる大掛かりな作業となる。特にGC型は状態のいいパーツも少なく、GD型などから流用するケースも見られるがやってくれるショップなどはほとんどなく、自ら手を出せる技術のあるものに限られているのが現状である。
所謂「技術的には可能」というやつである。